日本、チャイニーズ・タイペイ下し2連勝 種市快投 稲葉監督「ナイスピッチング」

チャイニーズ・タイペイ戦で快投を見せた種市篤暉【写真:Getty Images】
チャイニーズ・タイペイ戦で快投を見せた種市篤暉【写真:Getty Images】

7回10K無失点の圧巻投球「集中して全力で投げた」

 野球の23歳以下の世界一を決める「第2回WBSC U-23ワールドカップ」は20日(日本時間21日)、オープニングラウンド第2戦が行われ、A組の日本はチャイニーズ・タイペイを3-1で下し、2連勝を飾った。先発の種市篤暉投手(ロッテ)が7回4安打10奪三振で無失点の好投。打線は3回に安田尚憲内野手(ロッテ)が先制となる右越え2ランを放つと、7回に宮澤義也(よしゅあ)外野手(新日鐵住金かずさマジック)の右翼線への適時二塁打で3点目を追加。リリーフ陣がチャイニーズ・タイペイの反撃を1点に抑え、白星を手にした。

 この日の最高気温は32度。だが、カリブの強い日差しもものともせず、種市が好投を続けた。初回は先頭打者に内野安打を許して得点圏に走者を進めたが、後続を打ち取り、無失点で切り抜けると、2回、5回は3者連続三振。直球でグイグイ押し、変化球を有効的に使う投球でアウトの山を築いた。「彼の持っているものを出せば、6、7回まで投げられる、最少失点に抑えられる力がある」と話していた建山義紀投手コーチの期待通りのピッチングだった。

「日本にない(硬くて高い)マウンドで(初回は)合わせにいった部分はあった。最初は走者を出したが落ち着いて3人打ち取れてよかった。国際大会で相手は知らない打者ばかりなので、集中して全力で投げた。2ストライクからも決めるところで決められたのでよかった。自分の課題はスタミナだが、ちゃんと投げ切れたのは自信になった」

 A組の会場となったコロンビア北部の街、バランキージャは北緯10度。カリブ海に面しており、年間を通して最高気温が30度を超えるため、10月でも蒸し暑い気候が続く。しかも、この日は雲ひとつない快晴。だが、種市は「ブルペンからすごく暑く、マウンドでも暑かったが、(足が)つりやすいので、水分をたくさん摂るようにした」と、こまめな猛暑対策を怠らなかった。

 稲葉篤紀監督も「もう素晴らしかったです。走者を出しても非常に粘り強く投げていたし、ナイスピッチングです。打者と勝負していたし、ストライク先行でどんどん勝負できていたので、これを続けていってほしいと思う」と絶賛した。種市は次回はスーパーラウンドでの先発が予想される。エース番号の背番号18を背負う右腕は「連覇がかかっているので稲葉監督を男にできるように頑張ります。期待してもらっているので期待に応えられるようにと思っている」と、指揮官の胴上げを固く誓った。

(福岡吉央 / Yoshiteru Fukuoka)

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