無念のCS敗退を喫した西武 主力流出危機の今オフ、補うべきポイントは?
野手は充実の陣容も、浅村と炭谷にFAの噂が…
野田や平井といった生え抜き投手の活躍も目立ったものの、ともにシーズンを通しての一軍帯同とはならず。救援陣の補強という長年の課題は、今オフも継続となりそうだ。アマチュア球界には甲斐野(東洋大)、東妻(日体大)、生田目(日本通運)と、剛球を武器とする投手が揃っているが、この中から指名を受ける投手は現れるか。
【野手】
秋山翔吾 143試合 195安打 24本塁打 82打点 打率.323
源田壮亮 143試合 165安打 4本塁打 57打点 打率.278
山川穂高 143試合 152安打 47本塁打 124打点 打率.281
浅村栄斗 143試合 175安打 32本塁打 127打点 打率.310
森友哉 136試合 130安打 16本塁打 80打点 打率.275
外崎修汰 119試合 130安打 18本塁打 67打点 打率.287
中村剛也 97試合 94安打 28本塁打 74打点 打率.265
栗山巧 114試合 78安打 8本塁打 52打点 打率.256
金子侑司 111試合 69安打 1本塁打 34打点 打率.223
4選手が全試合に出場、規定打席に到達した打者は6人と安定したメンバーでシーズンを戦い抜いた。中でも、3番・浅村と4番・山川は2人で合計251打点を稼ぎ出す活躍で、圧倒的な破壊力を誇った打線を支えた。
ただ、その浅村は今季中に国内FA権を取得しており、その動向が注目されている。シーズンを通して3番を担い、32本塁打127打点を記録した選手がチームを離れるとなれば、相当な痛手となる。今季途中、ともにプロ初本塁打を放った金子一輝や山田遥楓といったスター候補の台頭に期待しながら、主将としてチームを率いた背番号「3」の去就にも注目したい。
また、長年チームを支えてきた炭谷の移籍も噂されている。ゴールデングラブ賞2回を誇る守備職人だが、森が捕手としての出場機会を増やしたこともあって、今季はわずか47試合の出場にとどまった。先発マスクの回数は森の74回に対して41回と少ない。ただエース・菊池とはシーズンを通してバッテリーを組み、優勝の経験を知る1人としてチームを支えた。投手陣を知り尽くした扇の要の移籍に、どのように備えるか。
「圧倒的な攻撃力」という強く個性の出た戦い方でパ・リーグを制した埼玉西武。10年ぶりの優勝の次は、11年ぶりとなる日本一の頂へ。若獅子軍団にどのような戦力が加わるのか、今から楽しみである。
(「パ・リーグ インサイト」成田康史)
(記事提供:パ・リーグ インサイト)