【日本S】2年連続日本一の鷹・工藤監督 非情采配に「選手には苦しい思いをさせた」

試合後、会見を行ったソフトバンク・工藤監督【写真:藤浦一都】
試合後、会見を行ったソフトバンク・工藤監督【写真:藤浦一都】

選手たちに15回胴上げされ「ありがとうという思いで噛み締めた」

■ソフトバンク 2-0 広島(3日・マツダスタジアム)

 ソフトバンクが2年連続9度目の日本一に輝いた。3日、敵地マツダスタジアムに舞台を戻して行われた広島との日本シリーズ第6戦。3勝1敗1分けと王手をかけて敵地に乗り込んだソフトバンクは2-0で広島を下した。1分け1敗で迎えた第3戦から怒涛の4連勝で、対戦成績4勝1敗1分けとし、2年連続の頂点に掴み取った。

 9回裏。守護神の森が、最後の打者を打ち取ると、敵地のグラウンド上にホークスナインの歓喜の輪が出来上がった。弾ける笑顔。その中心に立った工藤公康監督は、リーグ2位に終わった悔しさを乗り越えて頂点に立った選手たちの手で15回、胴上げされた。

 試合後、チーム宿舎に戻ると工藤公康監督、選手会長の柳田悠岐外野手、最高殊勲選手に輝いた甲斐拓也捕手が参加し、会見が行われた。「選手たちの手の温もり、感触が残っていて、支えてくれてありがとうという思いで胴上げを噛み締めていました」と胴上げの瞬間を振り返った。

 クライマックスシリーズはファイナルステージで松田をスタメンから外し、日本シリーズでは内川に犠打を命ずるなど、勝利のために非情な采配を振るった。この采配について「勝ちたいという思いで、選手にもコーチにも伝えた上で、どうやっていったらいいか話をしながら、苦渋の決断、内川くんにはバントをしてもらって頭の下がる思いでいたし、選手たちにも苦しい思いをさせたかもしれない」と振り返っていた。

(福谷佑介 / Yusuke Fukutani)

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