【トライアウト】中日マネージャーの関さん、1三振2四球でアピールならず「これが実力」

1三振2四球でトライアウトを終えた元中日マネージャーの関啓扶投手【写真:福谷佑介】
1三振2四球でトライアウトを終えた元中日マネージャーの関啓扶投手【写真:福谷佑介】

2013年オフに戦力外となり、その後5年間マネージャーとして勤務

 プロ野球の12球団合同トライアウトは13日、ソフトバンクの2軍本拠地タマホームスタジアム筑後で48選手が参加して行われた。中日を2013年に戦力外となり、その後5年間マネージャーとして働いた関啓扶投手(25)は制球が乱れ、打者3人に対して1三振2四球に終わり、アピールとはいかなかった。

 「変化球で逃げてしまった。これが自分の実力です」。こう語る表情に落胆の色はなかった。三重県立菰野高から2010年のドラフト5位で中日に入団。だが、プロ入り後にイップスに陥り、2013年オフ、わずか3年で戦力外となった。そのまま現役を引退した。

 そのまま5年間、中日でマネージャーとして働いたが、「自分の中で3年で選手生活が終わって、入団した時はもっと出来ると期待していたので、不甲斐ない思いでした。まだやりたい気持ちはありました」。現役としてプレーしたい思いが蘇り、一念発起してトライアウト受験を決断した。

 背番号「62」、入団1年目のユニホームを身に纏って、延べ5536人が詰めかけたタマスタ筑後のマウンドに上がった。先頭のヤクルト・比屋根渉外野手はスライダーで空振り三振。高校の後輩の巨人・辻東倫内野手には四球を与え、ヤクルトの鵜久森淳志外野手にも四球。制球が定まらず、連続四球でトライアウトは終わった。

 それでも、その表情は明るい。「5年も離れて、裏方をやっていたのに、取り上げてもらって光栄、親も喜んでくれています。プレッシャーはなく、嬉しい気持ちでいっぱいでした」と語った右腕。マネージャーを辞め、中日も退団した。「連絡がなければ、専門学校に行きます」。退路を絶って挑んだチャレンジだった。

(Full-Count編集部)

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