第2弾はビリヤード 球界初の試み、日ハム若手アスリート支援の誕生“秘話”

「FIGHTERS CROWDFUNDING〜Be Ambitious〜」発案者の笹村さん(左)と石川さん【写真:石川加奈子】
「FIGHTERS CROWDFUNDING〜Be Ambitious〜」発案者の笹村さん(左)と石川さん【写真:石川加奈子】

クラウドファンディングで国内現役最年少ビリヤードプロ・平口結貴さんをサポート

 日本ハムが北海道の若いアスリートを支援する「FIGHTERS CROWDFUNDING~Be Ambitious~」は、今夏にスタートした次世代スポーツ人材育成型クラウドファンディング。今年7月に第1号アスリートとして女子スキージャンプの渡邉陽さん(21)が選ばれ、今月7日には第2号アスリートとして国内現役最年少ビリヤードプロの平口結貴さん(21)のサポートを発表した。

 プロ野球チームがほかのスポーツを応援することは、地域貢献の新しい形として注目されている。その影響力の大きさによって、平口さんへの支援金は開始からわずか5日で100万円を突破した。

 このクラウドファンディングを利用した球界初の試みは、どのようにして誕生したのか。発案者である球団広報部SCグループの笹村寛之さん(40)とコミュニティリレーション部コミュニティグループの石川拓道さん(35)に話を聞いた。

――野球以外のスポーツにスポットを当てたクラウドファンディングが生まれたきっかけは?

 石川さん「プロ野球球団ではありますが、スポーツコミュニティを企業理念に掲げている中で、ほかのアスリートを支援できる形ができないかと以前から考えていました。直接出資して支援するのは難しく、思いついたのがクラウドファンディング。今年『北海道シリーズ2018 HOKKAIDO be AMBITIOUS』というシリーズの担当になり、そこで実現したいと思いました。SCグループでスポーツコミュニティを担当していた笹村に相談したところ、ちょうど同じことを考えていました」

 笹村さん「スポーツコミュニティという理念の中で、去年『ゆきのね奨楽金』というウインタースポーツの助成を始めました。ただ、これはウインタースポーツに限定したもの。クラウドファンディングというプラットフォームが世の中に生まれ、いろんな人が集まって支援する仕組みを使えば、今回の平口さんのようなビリヤードの選手でも、今流行のeスポーツでもできますし、新しい形として成立するかなと思いました」

――ファイターズが持つ影響力を生かせば、大きな広がりが生まれるのでは?

 笹村さん「僕たちが発信することによって、平口さんや渡辺さんが注目してもらえます。たとえ、そのプロジェクトが目標額に達しなくても、いろんな人に知ってもらえる機会にはなるのかなと思います」

 石川さん「続けていくことで認知され、『自分もやりたい』というアスリートが出てきてくれることを期待しています」

多くの競技同士がつながるスポーツコミュニティー作りで地域貢献

RECOMMEND

KEYWORD

CATEGORY