チームの低迷は彼らも一因? カミネロ、田島、マテオ…不振だった救援投手

巨人、中日、阪神は柱となるべき選手が不振に終わる

【セ・リーグ】
今村猛(広島)
2017年68試合3勝5敗23S17H 64.1回 防御率2.38
2018年43試合3勝2敗1S13H 38.1回 防御率5.17

 2016年から2年連続で60試合超に登板していた今村。特に昨季は中崎翔太に代わって一時期クローザーを務めるなど大活躍した。だが、今季は痛打を食らう時期が続いた。それでもチームはフランスア、アドゥワなどの活躍で穴を埋めることができた。

カミネロ(巨人)
2017年57試合3勝5敗29S4H 63.1回 防御率2.42
2018年20試合1勝1敗11S2H 18.2回 防御率5.79

 来日1年目の昨季は守護神の座に就き、29セーブをマークしたが、今季は不振だった上に故障もあって戦線を離脱した。巨人はマシソン、アダメス、山口俊と代役クローザーが固められずに苦しいシーズンに。カミネロは今季限りでの退団が決まった。

田島慎二(中日)
2017年63試合2勝5敗34S6H 62.2回 防御率2.87
2018年30試合0勝4敗15S1H 28.2回 防御率7.22
又吉克樹(中日)
2017年50試合8勝3敗0S21H 110回 防御率2.13
2018年40試合2勝5敗0S9H 41.1回 防御率6.53

 2016年に開幕27試合連続無失点のプロ野球記録を樹立し、この年の途中から守護神となった田島。「タジ魔神」の相性で、昨季は34セーブをマークしたが、今季は救援失敗が頻発。防御率7.22に終わった。デビューから4年連続で50試合以上に登板していた又吉だが、今季は開幕から不振。40試合に登板したものの、5敗を喫して防御率も6.53とプロ入り後ワースト。中日は2人の不振に苦しめられた。

マテオ(阪神)
2017年63試合7勝4敗0S 36H 59回 防御率2.75
2018年17試合0勝1敗0S 4H 14.2回 防御率6.75
高橋聡文(阪神)
2017年61試合6勝0敗1S20H 47.2回 防御率1.70
2018年15試合0勝0敗0S2H 13.2回 防御率3.95

 昨季、鉄壁の「勝利の方程式」を担ったマテオと高橋聡だが、ともに今季は不振。マテオは7月18日に登録抹消されて以後復帰せず、今季での退団が決定。貴重な左の中継ぎ投手だった高橋聡も左肩の故障で2軍調整が続いた。マテオ、高橋の戦線離脱が、阪神最下位の一因だったことは否定できない。

 一般的に救援投手はシーズン60試合以上に登板すると、翌年、成績が落ちることが多い。指揮官としても大事に使いたいのは山々だろうだが、「勝利の方程式」の起用はそうもいかないところ。リスクを犯しつつ、起用しているのが実情だろう。優秀なリリーフピッチャーというのは、チームに何人いても困らない存在だといえる。

(広尾晃 / Koh Hiroo)

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