トレード移籍から丸1年 ホークス西田が語る新天地での日々と川島慶三の存在感

特別な存在だった川島慶三「いつかは慶三さんのような存在に」

「守備の面で記録上のエラーがゼロで終われたことは自信になっていますが、目に見えないミスもしているし、もっともっと攻めていってアウトを取るプレーをやっていかないといけないと思っています。この秋のキャンプでも(年齢やキャリアが)上の方ですけど、若手に混じってもう一度イチからやっていかないと、成長していかないといけない立場なんで」

 その言葉どおり、この秋季キャンプでは若手とともに泥だらけになりながらも人一倍声を出してチームを引っ張っている。そこには、西田が感謝するとともに手本とするある選手の存在があるからだ。

「成長させてもらったことについて、一番感謝しているのはやはり球団です。使ってくれた監督、コーチ、そして受け入れてくれた選手たち。すべての人に感謝しているから、一言でいえば『球団』としか表現のしようがないんです。ただ、その中でも特別な存在だったのが川島慶三さんです」

 川島も西田と同じく他球団からの移籍組。移籍直後の西田の気持ちを誰よりも理解し「最初の頃はよく食事にも誘っていただきましたし、慶三さん自身も『移籍してきて人間的に変わった』という話をしてくださいました」と西田。さらに「選手としてプレーしやすい声掛けをしてくださるんです。『楽しんで行け』とか『ポストシーズンだから失うものは何もないぞ』とか『お祭りのような感覚で行こうぜ』とか、常にチームを鼓舞してくれる。選手としてすごく尊敬していますし、僕もいつか
は慶三さんのような存在になりたいと思っています」と語る。

 ソフトバンク移籍2年目の来季は、プロ10年目という節目でもある。川島のようにチームに絶対不可欠な存在となるべく、西田はさらなる成長を目指していく。

(藤浦一都 / Kazuto Fujiura)

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