“台湾の大王”王柏融の次の有望株は誰? 地元記者が語る注目選手たち

高校時代は岡山共生高でプレーした俊足好打の野手

〇陳傑憲選手(統一)
 岡山共生高校に野球留学し、呉念庭選手(埼玉西武)ともチームメート。台湾へ帰国後にアマチュアの台湾電力でプレーして、統一へ入団。台湾球界屈指の俊足好打の選手で、今季は165安打を放って自身初のタイトルを獲得した。打撃は埼玉西武の秋山翔吾選手、シーズン終盤は外野にコンバートされたが守備は源田壮亮選手を参考にしている。身長173センチ、体重73キロ、右投げ左打ち。

 そしてNOWnewsの呉記者は最速150キロ右腕に注目した。

「投手2人、いずれもLamigoの選手です。1人目は朱俊祥投手で、彼はまだ23歳。最速150キロを超えるストレートと、スライダーが武器の右腕です。2017年に杉山賢人コーチ(現埼玉西武)に指導を受けて「大丈夫」というお墨付きをもらったようです。来年、再来年と成長が見込まれる楽しみな投手です」

「もう1人はクローザーを務めている陳禹勳投手です。29歳ですが、最速150キロ超のストレートと落差の大きなフォークが武器です。国際試合の経験も豊富で、2015年はプレミア12のメンバーとしても活躍しました。台湾ではどうしても投手力が課題と言われますが、ストライクゾーンが狭い中でも、打者のレベルが上がるにつれて投手力も上がりつつあります。彼らのような投手たちが日本で活躍する可能性もあるかもしれません」

〇朱俊祥投手(Lamigo)
 身長175センチ、体重70キロと細身ながら、最高球速は150キロ超。登板数は昨季の40試合から今季は25試合と減ったが、被本塁打ゼロ(昨季6本)、与四球もわずか4個(昨季18個)と安定感を得た伸び盛りの23歳。右投げ左打ち。

〇陳禹勳投手(Lamigo)
 プロ入り後5年で毎年45試合以上、計285試合に登板した鉄腕。今年はCPBL初の2年連続シーズン30セーブを達成した。プレミア12や日本との交流試合など、国際試合の経験も豊富。身長182センチ、体重83キロ、右投げ右打ち。

 CPBL出身の選手として日本プロ野球に挑む王選手には、「後輩」たちの道を拓けるかどうかのプレッシャーもかかる。しかし、彼が日本で活躍できれば、台湾から日本への移籍が多くなるだろう。一方で台湾球界の空洞化に対する懸念も出てくるかもしれないが、より高いレベルでの勝負を望むのはアスリートの性。さまざまなものを背負うことになる王選手の進路に、注目が集まる。

(「パ・リーグ インサイト」上野友輔)

(記事提供:パ・リーグ インサイト

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