大谷翔平、真の“凄み”はどこか? 岩村氏が分析、ゾーンへの適応が鍵

大谷翔平について語った岩村明憲氏【写真提供:DAZN「Home of Baseball」】
大谷翔平について語った岩村明憲氏【写真提供:DAZN「Home of Baseball」】

不振が思い切ったフォーム改造に踏み切るきっかけに

 岩村氏は、外角のツーシーム、チェンジアップを見逃して審判が「ボール」とコールした時、自分の球の見極めに自信がついたというが、大谷はレギュラーシーズンに入っても積極的にバットを出し、外寄りの球でも逆らわず、中堅から左翼方向に強い打球を飛ばす見事なバッティングを見せた。

「一流打者というのは、ストライクゾーンを3D化して、例えば左右のストライクゾーンと上下のストライクゾーンと奥行き、つまり緩急を使ってこないと抑え切ることはできない。それに対して進んでいったホームランを、4月に打ってみせたのかなって思いますね」

 積極的に打ちにいきながら、ボールを見極める。それができるから、少ない打席数で本塁打を量産できたということだ。大谷はオープン戦終盤、開幕の3日ほど前になって、すり足でボールを見極める新しい打撃フォームに挑戦。それをものにしてしまうのは野球センスの高さの証明でもあるが、岩村氏によると、オープン戦で結果がまるで出なかったことがかえってフォーム改造への思い切りを促したのではないかという。

「フォームを変えるっていうことはすごく勇気のいることなんですよね。オープン戦で自分が打てなかったということがあったからこそ、とことんやってしまえというところがフォーム改造に着手したというところだと思うんです」。結果が出なかったからこそ、すり足打法にも思い切って踏み切ることができた。その思い切りのよさも、大谷のストロングポイントのひとつであることは間違いないだろう。

(Full-Count編集部)

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