楽天の創設期担った2013年V戦士 伊志嶺、枡田、聖澤の3人が現役に別れ

杜の都の韋駄天・聖澤、生え抜き野手初のタイトルホルダー

 聖澤は、2007年の大学生・社会人ドラフト4巡目で楽天に入団。俊足が売りで代走での出場が主だったが、2010年に135試合に出場すると、6本塁打43打点24盗塁、打率.290とバッティングでも存在感を示し、「1番・センター」定着を果たす。

 翌2011年はボールが飛ばない“統一球時代”ながら打率.288という成績を残し、前年の倍以上となる52盗塁を記録。ソフトバンクの本多雄一に阻まれて惜しくもタイトルは逃したが、翌12年には54盗塁とさらに数字を伸ばし、球団の生え抜き野手初タイトルとなる盗塁王を獲得。侍ジャパン候補にも選ばれるなど、リーグを代表する韋駄天として活躍を続けた。

 2013年にはスタメンを外れる時期もあったが、規定打席に到達して打率.284と安定感は変わらず。巨人との日本シリーズでは全7試合に出場して打率.471と打ちまくり、同年のリーグ優勝、日本一に大きな貢献を果たした。

 その後はケガや若手の台頭で出場機会を減らしたものの、2016年には94試合の出場で打率.294を記録し、17年は3・4月度の「スカパー!サヨナラ賞」を受賞するなど勝負強さを発揮。通算197盗塁は球団史上最多であり、不動のセンターとして残した「927回連続守備機会無失策」は日本プロ野球記録。走攻守において、記録にも記憶にも残る選手だった。

(「パ・リーグ インサイト」望月遼太)

(記事提供:パ・リーグ インサイト

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