ローズら球史に残る強打者が在籍、対照的に投手は…DeNA歴代最強助っ人は?
ローズは打点王2回&首位打者1回、ロペスはDeNAとなって最も活躍
1950年に山口県下関を本拠地として誕生した大洋ホエールズは1953年に松竹ロビンスと合併して、大洋松竹ロビンスとなる。1955年にふたたび大洋ホエールズとなり、1978年に横浜大洋ホエールズ、1993年に横浜ベイスターズ、そして2012年から横浜DeNAベイスターズとなった。
チーム最初の外国人は、1961年、東映から移籍したハワイ出身日系人のスタンレー橋本だ。優秀な外国人選手が入団するようになったのは、1964年に通訳、スカウトとして牛込惟浩氏が入団してから。牛込氏はアメリカでの実績だけではなく、人柄や順応性などもチェックして外国人選手をスカウトした。2000年までに入団した外国人選手のほぼすべてを牛込氏が担当した。
牛込氏がスカウトした外国人選手で、最高の実績を上げたのがロバート・ローズだ。ローズはエンゼルス時代は控えだったが、横浜では打点王2回、首位打者1回。1998年の優勝時の中心選手となった。また1999年にはNPB史上2位の153打点をあげている。
クリート・ボイヤーは、ヤンキースのスター三塁手。MLBでゴールドグラブを獲得していたが、NPBでもダイヤモンドグラブを2回受賞した守備の名手だった。ジョン・シピンは、長髪と髭がトレードマークで「ライオン丸」と呼ばれ、子供に人気があった。3割を3回マーク。巨人に移籍後、長髪を切り、髭をそって話題になった。
DeNA時代に入って最も活躍したのは、現役のホセ・ロペス。マリナーズのレギュラー内野手としてイチローともプレーしたが、2013年に巨人に入団。2015年にDeNAに移籍した。勝負強い打撃に加え、一塁守備の名手としてチームに欠かせない存在だ。
優秀な打者に比べると、投手陣は見劣りする。最多勝はギジェルモ・モスコーソの17勝だ。しかし、救援投手では100マイル(約161キロ)超の速球で日本野球界を驚かせたマーク・クルーンがいる。2005年から3年間で、84セーブを挙げた。
現在の監督、アレックス・ラミレスもDeNAでプレーし、2013年には外国人選手初の2000本安打を記録した。ラミレス監督は中継ぎ投手を重視しているが、今季のDeNAではエスコバー、パットンという外国人投手がいい働きをした。また新外国人のソトが本塁打王を獲得した。
外国人選手の使い方がうまいDeNA、来季はどんな選手が活躍するだろうか。
(広尾晃 / Koh Hiroo)