ヤクルト村上2冠王&ロッテ安田も奮闘 アジアWLで活躍見せる12球団期待の星は?

ロッテ・安田尚憲とヤクルト・村上宗隆(左から)【写真:荒川祐史】
ロッテ・安田尚憲とヤクルト・村上宗隆(左から)【写真:荒川祐史】

投手ではオリックスのK-鈴木、西武の本田圭佑らが好投

 台湾で開催されているアジアウインターベースボールリーグ(AWBL)は、2015年にCPBL(台湾プロ野球)の主催で始まった。NPBは毎年チームを派遣し、若手の成長の機会としている。またJABA(日本野球連盟)も社会人選抜チームを派遣しており、今季は11月24日に開幕し、12月13日までリーグ戦が行われ、プレーオフ、決勝ラウンドが12月14~16日に行われる。

 では、12月8日終了時点での成績を見てみよう。

【チーム成績】
1 NPBイースタン12試9勝3敗0分 .750
2 CPBL(台湾)12試7勝5敗0分 .583
3 KBO(韓国)12試4勝5敗3分 .444
4 JABA(日本社会人)12試4勝6敗2分 .400
5 NPBウエスタン12試2勝7敗3分 率.222

 NPBはイースタンリーグ、ウエスタンリーグの2チームに分かれ、主に期待の若手を派遣している。チーム編成の都合でDeNAはウエスタンに入っており、広島と日本ハムは選手を派遣していない。現時点ではNPBイースタンが首位に立ち、NPBウエスタンは2勝と苦戦。昨季はJABAがレギュラーシーズン首位に立ったが、プレーオフでNPBイースタンが優勝している。

【個人打撃成績】
〇打率5傑
1 下川知弥(NTT東).356(45打数16安打)
2 張閔スン(CPBL).311(45打数14安打)
3 高將赫(KBO).310(42打数13安打)
4 安田尚憲(ロッテ).297(37打数11安打)
5 森下翔平(日立製作所).293(41打数12安打)

〇本塁打5傑
1 村上宗隆(ヤクルト)4本塁打
2 佐藤竜彦(Honda)2本塁打
2 百瀬大騎(DeNA)2本塁打
2 石川裕也(東京ガス)2本塁打
2 范國宸(CPBL)2本塁打

〇打点5傑
1 村上宗隆(ヤクルト)11打点
2 張閔スン(CPBL)10打点
2 宋佑賢(KBO)10打点
4 陳文杰(CPBL)9打点
4 安田尚憲(ロッテ)10打点

 昨年のドラフト会議で注目を集め、ドラフト1位で入団したロッテの安田尚憲と、ヤクルト村上宗隆が、期待にたがわぬ働きをしている。こういう期待の若手に活躍の場を与えるのがウィンターリーグの役割と言える。NTT東日本の下川知弥は、昨年の都市対抗決勝戦で決勝打を打ち注目された。有力なドラフト候補だ。

〇防御率5傑
1 葉家淇(CPBL)0.59 15.1回
2 K-鈴木(オリックス)1.32 13.2回
3 本田圭佑(西武)1.50 12回
4 阿部良亮(日本通運)1.64 22回
5 小島康明(きらやか銀行)2.12 17回

〇勝利数
1 葉家淇(CPBL)2勝
2 小島康明(きらやか銀行)2勝
2 大江竜聖(巨人)2勝
1勝20人

〇セーブ数
1 梅野雄吾(ヤクルト)4セーブ(6回 率0.00)
1 林大韓(KBO)4セーブ(7.2回 率3.52)
3 王鴻程(CPBL)3セーブ(4.2回 率0.00)
4 中塚駿太(西武)2セーブ(8回 率2.25)
5 渡邉雄大(ソフトバンク)1セーブ(7.2回 率1.17)
5 嘉陽宗一郎(トヨタ自動車)1セーブ(11.2回 率2.31)
5 田村丈(DeNA)1セーブ(8回 率3.38)

 オリックスのルーキーであるK-鈴木やヤクルトの梅野雄吾、西武の本田圭佑らがまずまずの成績を残している。社会人では、都市対抗でも注目されたきらやか銀行の小島康明も好投を続けている。熱戦が続くアジアウインターリーグ。この中から飛躍を遂げ、来季のプロ野球界を沸かせる存在は出てくるだろうか。

(広尾晃 / Koh Hiroo)

RECOMMEND

KEYWORD

CATEGORY