矢野、金本、下柳の40歳トリオがチーム牽引 10年ひと昔、2008年阪神を振り返る

藤川が圧巻の防御率0.67、先発陣は下柳、岩田、安藤が安定も…

○投手陣 防御率の横の()は順位

先・下柳剛(40歳)27登11勝6敗 0SV 0HD 162.1回 防御率2.99(5)
先・岩田稔(25歳)27登10勝10敗 0SV 0HD 159.1回 防御率3.28(8)
先・安藤優也(31歳)25登13勝9敗 0SV 0HD 154.2回 防御率3.2(7)
先・ボーグルソン(31歳)12登3勝4敗 0SV 0HD 65.1回 防御率3.99
兼・アッチソン(32歳)42登7勝6敗 0SV 18HD 104.2回 防御率3.7
中・久保田智之(27歳)69登6勝3敗 0SV 31HD 85.1回 防御率3.16
中・渡辺亮(26歳)66登5勝2敗 0SV 23HD 67.1回 防御率2.67
中・江草仁貴(28歳)55登3勝1敗 0SV 9HD 58.1回 防御率2.78
中・ウィリアムス(36歳)55登5勝4敗 5SV 25HD 55.1回 防御率3.09
中・阿部健太(24歳)32登0勝1敗 0SV 1HD 51.2回 防御率2.96
抑・藤川球児(28歳)63登8勝1敗 38SV 5HD 67.2回 防御率0.67

兼=先発・中継

 久保田が最優秀中継ぎ。投手陣も40歳の下柳がエース格。左腕・岩田、安藤までは計算できたが、それ以下の先発は固定できなかった。救援陣はJFKが中心だが、ウィリアムスがやや不振。そこでアッチソンを先発から救援に回した。この年から抑えに回った藤川球児は、防御率0.67、絶対的な守護神となる。

○ドラフト会議

1位蕭一傑(投)
2位柴田講平(外)
3位上本博紀(内)
4位西村憲(投)

育成
1位野原祐也(外)
2位吉岡興志(投)
3位藤井宏政(内)

 岡田彰布監督の辞任を受けて、真弓明信が監督に就任。ドラフト会議に臨んだ。阪神は松本啓二朗(横浜に入団)、藤原紘通(楽天)を1位指名したが抽選で外れ、外れ外れ1位で蕭一傑を指名。現役選手は上本だけ。西村憲は短期間中継ぎで活躍したが、この年のドラフトはやや不作だったといえよう。

 10年後の2018年、この顔ぶれで現役選手は鳥谷敬、岩田稔、藤川球児の3人。鳥谷、岩田は衰えを感じさせるが、藤川は驚異的な活躍だ。新井貴浩は広島に復帰して今季引退を発表した。監督は真弓明信、和田豊を経て、今季まで金本知憲、そして来季からは矢野耀大(輝弘から改名)が務める。貧打という課題は依然として解決できていない。新しい元号になった2019年はどんなチームになっているだろうか。

(広尾晃 / Koh Hiroo)

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