補強大成功だが、投手陣には課題…支配下登録枠から見る楽天の補強ポイント

内外野とも厚くなった選手層 バックアップの中堅どころが補強課題

○捕手
 正捕手の嶋基弘は34歳と高齢だが、バックアップには山下斐紹と足立雄一、プロスペクトに堀内謙伍と新人の太田光、とまんべんなくそろっている。特に国際経験も豊富な堀内の成長に期待。補強するとすれば嶋と併用できる中堅のバックアップ捕手だが、捕手はどの球団も人材難だけに、故障でもあれば緊急補強も考えられるが……。

○内野手
 今江年晶、藤田一也、渡辺直人と30代後半のメンバーが目立っていただけに、今が旬の浅村栄斗を獲得できたのは非常に大きい。ウィーラーも健在で、今季不振だった茂木も巻き返してくるだろう。内田靖人、村林一輝、西巻賢二といったプロスペクトも虎視眈々とレギュラーを狙う。銀次もまだ老け込む年齢ではない。外野手登録の岩見雅紀もルーキーイヤーは2軍で一塁を守ることが多く、台湾のウインターリーグで大暴れ。ぐっと層が厚くなった。

○外野手
 ドラフト1位で辰己涼介を引き当て、今シーズン新人王の田中和基も健在。新外国人ブラッシュの29歳が外野手最高齢と非常に若い外野陣となっている。長打力が期待される田中、ブラッシュに加え、島内宏明、橋本到の俊足タイプの左打者もポジション争いに参戦するだろう。辰己と同年代で、伸び悩み気味のオコエ瑠偉にも奮起を期待したいところだ。

 今オフ、石井一久GMの指揮下で積極補強に出ている楽天だが、浅村と辰己の加入は大成功。内外野の層はぐっと厚くなった。投手陣でも若手の数は十分に確保されている。ポスト則本、岸の先発投手、あるいは勝ちパターンのリリーフが補強のポイントか。しいて言えばバックアップとなる中堅どころの捕手も、もう1人欲しいところ。

 新外国人のブセニッツは150キロ超の速球を持つリリーフタイプということで、ハーマンとの2枚看板がセットアッパー、抑えに回って松井が先発に転向するというのが現時点での構想か。支配下枠には4人の余裕があり、さらに補強するとすれば、かつてのラズナーのように外国人の先発タイプでリリーフにも対応できる投手をもう1枚獲得し、外国人投手3人、野手2人の5人で競争させ、調子によって使い分けることも考えられる。

【最新版】楽天のポジション・年齢別支配下登録選手一覧

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