防御率1位&盗塁王&打率2位がいても5位 2008年のヤクルトを振り返ると…

ヤクルト・青木宣親【写真:荒川祐史】
ヤクルト・青木宣親【写真:荒川祐史】

開幕3連勝も失速、首位巨人と17.5ゲーム差の5位に沈む

 10年ひと昔という。10年前の野球界はどんな様子だったのか。2008年の野球界を数字で追いかけよう。今回はヤクルトだ。

2008年 東京ヤクルトスワローズ 66勝74敗4分 5位

 開幕3連勝と滑り出しは良かったが、4月に9勝13敗と失速、以後も低迷が続き、首位巨人から17.5差の5位に終わった。前年、チームが最下位になった責任をとって古田敦也兼任監督が現役を引退するとともに退任し、63歳の高田繁監督が就任したが、チームの浮上はならなかった。

○打線 左端の数字は打順、打率の横の()は順位

1外・福地寿樹(33歳)131試485打155安9本61点42盗 率.320(6)
2遊・宮本慎也(38歳)116試422打130安3本32点3盗 率.308(11)
3外・青木宣親(26歳)112試444打154安14本64点31盗 率.347(2)
4三・畠山和洋(26歳)121試416打116安9本58点2盗 率.279(20)
5外・飯原誉士(25歳)135試412打120安9本62点28盗 率.291(17)
6二・田中浩康(26歳)144試510打148安5本50点4盗 率.290(18)
7一・武内晋一(25歳)116試169打39安1本13点2盗 率.231
8捕・福川将和(32歳)105試241打50安7本35点1盗 率.207
内外・川島慶三(25歳)121試353打90安4本35点20盗 率.255
外・ガイエル(36歳)79試225打45安11本35点2盗 率.200
捕・川本良平(26歳)65試154打39安2本21点0盗 率.253
一・ユウイチ(28歳)80試134打34安0本15点0盗 率.254
内・川端慎吾(21歳)65試104打27安1本9点2盗 率.260

 広島、西武を経てこの年入団した福地が1番に定着し、33歳で盗塁王を獲得。遅咲きの韋駄天と話題になった。2番を打つ宮本慎也も38歳で3割をマーク。シーズン後半から川島に遊撃を譲り三塁に回ったが、古田が退団後、チームリーダーの重責を担った。青木はこの年も打率2位と絶好調、ベストナイン、ゴールデングラブを獲得。しかし、2桁本塁打が青木とガイエルだけというピストル打線。得点力は高いとは言えなかった。

○投手陣 防御率の横の()は順位

先・石川雅規(28歳)30登12勝10敗0SV1HD 195回 防御率2.68(1)
先・館山昌平(27歳)24登12勝3敗0SV0HD 153回1/3 防御率2.99(4)
先・村中恭兵(21歳)21登6勝11敗0SV0HD 122回1/3 防御率4.34
先・川島亮(26歳)20登7勝9敗0SV0HD 115回 防御率4.70
先・リオス(36歳)11登2勝7敗0SV0HD 64回1/3 防御率5.46
先・増渕竜義(20歳)12登3勝3敗0SV0HD 55回1/3 防御率4.23
先・ゴンザレス(30歳)8登1勝5敗0SV0HD 44回 防御率4.30
中・押本健彦(26歳)67登5勝6敗1SV27HD 72回2/3 防御率3.34
中・松岡健一(26歳)65登5勝3敗0SV29HD 71回1/3 防御率1.39
中・五十嵐亮太(29歳)44登3勝2敗3SV12HD 43回2/3 防御率2.47
中・松井光介(30歳)27登1勝2敗0SV4HD 41回1/3 防御率3.27
抑・林昌勇(32歳)54登1勝5敗33SV3HD 51回 防御率3.00

 左腕エース石川が防御率1位のタイトルを獲得。館山も12勝とこの2人は信頼できたが、他の先発投手は投げてみないとわからない不安定さのため、ローテを確立できなかった。救援では4年目の松岡がセットアッパーとして目覚ましい活躍。五十嵐亮太も安定感があったが、今季、KBO(韓国プロ野球)の三星から移籍した救援の林は、33セーブながら5敗を喫した。

ドラフトでは現在の正捕手・中村を指名

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