菊池に米メディア低評価「近年の日本人投手ほど良くない」価値は「左腕」のみ!?

去就が注目される菊池雄星【写真:荒川祐史】
去就が注目される菊池雄星【写真:荒川祐史】

米メディア「イーストヴィレッジ・タイムズ」が他の日本人投手と成績を比較

 今オフにポスティングシステムを利用し、米MLBへの移籍を目指している西武の菊池雄星投手。移籍先決定の最終期限が1月2日の17時(日本時間同3日の7時)に迫るが、まだ、その行く末は決まっていない。

 そんな中でパドレスが本拠地をおくサンディエゴの地元メディア「イーストヴィレッジ・タイムズ」は、近年、日本球界からMLBに挑戦してきたカブスのダルビッシュ有、ヤンキースの田中将大、ドジャースの前田健太、エンゼルスの大谷翔平の4投手と菊池の日本時代の成績を比較、分析している。

 5人の投手のNPBでの通算防御率と通算三振奪取率(K/9)、菊池以外の4投手のMLB通算防御率と通算三振奪取率(K/9)を挙げて比較し「データから見ると、日本での成功と比べると、彼らのメジャーリーグでのパフォーマンスは落ちていると言うことができる。日本と比べると、彼らはアメリカで多くの三振を奪っているように見えるが、NPBではコンタクトやバントが重視されることも考慮しなければならない」と指摘した。

 また、記事では年齢面を指摘。メジャー挑戦時にダルビッシュ、田中は25歳、大谷は23歳だったことから「キクチは27歳であり、上記のほとんどの投手がメジャーデビューした年齢よりも高いことも考慮しなければならない。キクチの通算奪三振率は、ケンタ・マエダ以外の上記のどの投手よりも低い。スカウトたちの評価から判断すると、キクチは上記の日本人投手たちほど良い投手ではないことが分かる」とやや低い評価を下している。

 その一方で「だからと言って、彼が戦力にならないと言っているわけではない」とも。「キクチは上記の日本人投手たちと比べ、日本での防御率が悪く、安定性に欠けているというだけである」とし「上記の投手が全員右腕であるのに対し、キクチは左腕である。左腕として、彼らにはない価値がある。それが他の日本人投手に比べ、彼がはっきりと優れている唯一の点である」と、先発左腕という点を高く評価している。

 187.2回が投球回の最長イニングであることを指摘し「アメリカでの成功の良い兆しにはならない。日本では投手が週1回の登板であることを考えると、彼のような投手にとって、メジャーリーグで5日毎に投げることは懸念材料となるかもしれない」とスタミナ面での懸念も示されている。

 「パドレスの2018年の先発投手陣が平均以下のパフォーマンスだったことを考えると、キクチのような投手と契約することは、ローテーションを大きく改善させるだろう。パドレスが2019年にプレーオフ進出争いをするチームになるのを目指すのであれば、この日本人左腕と契約することを真剣に考えるべきである」と、パドレスに菊池獲得を推薦している「イーストヴィレッジ・タイムズ」。果たして、菊池はどの球団と契約を結ぶことになるのか。

(Full-Count編集部)

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