マリナーズと日本人の系譜… 菊池加入で球団10人目の日本人メジャー誕生へ

城島は日本人初のメジャー捕手として活躍、川崎はイチローに憧れ海を渡る

 2006年にはソフトバンクから城島健司が海外FA権を行使して入団。城島は日本人初のメジャー捕手として活躍した。2012年7月には、マリナーズの顔となっていたイチローがヤンキースに移籍。ファンに衝撃を与える。この年にソフトバンクの川崎宗則が海外FA権を行使してマリナーズ入団。尊敬するイチローのチームメイトとなったが、同じユニフォームを着たのは3か月だけだった。

 またこの年には、楽天のエース、岩隈久志が海外FA権を行使して入団。当初は救援登板もあったが、好投を重ねローテーションに定着。翌2013年からは、エースのフェリックス・ヘルナンデスに次ぐ先発投手として活躍する。

 2016年には青木宣親がジャイアンツから移籍。青木はオフにアストロズに移籍し、2017年は再び岩隈だけになったが、2018年、イチローが6年ぶりにマリナーズに移籍。レジェンドの帰還にシアトルの町は沸いた。5月、イチローは会長付特別補佐になってアクティブ・ロースターから外れる。来季、日本で行われるマリナーズの開幕戦で選手に復帰すると言われているが、菊池の加入で来季、シアトルで引き続き日本人選手がプレーする可能性は極めて高くなった。

 菊地はマリナーズ史上10人目の日本人選手。同じア・リーグ西地区には、大谷翔平のいるエンゼルスがある。花巻東の先輩後輩は、何度も対戦することになるだろう。

マリナーズ 日本人選手の通算記録

マック鈴木(1996、98~99) 23登1勝4敗0SV 防率8.78
佐々木主浩(2000~03) 228登7勝16敗129SV 防率3.14
イチロー(2001~12、18) 1859試2542安99本633点438盗 打率.322
長谷川滋利(2002~05) 230登15勝16敗17SV 防率3.46
木田優夫(2004~05) 8登0勝0敗0SV 防率7.71
城島健司(2006~09) 462試431安48本198点7盗 打率.268
川崎宗則(2012) 61試20安0本7打2盗 打率.192
岩隈久志(2012~17) 150登63勝39敗2SV 防率3.42
青木宣親(2016) 118試118安4本28点7盗 打率.283

 イチローは通算安打数、盗塁数でマリナーズ歴代1位、佐々木主浩は通算セーブ数で歴代1位だ。イチローがデビューした2001年を最後に、マリナーズはポストシーズンに進出していない。菊池はチームにどれだけ貢献できるだろうか?

(広尾晃 / Koh Hiroo)

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