マリナーズ移籍の菊池雄星が西武に挨拶「苦しい時期のことがいい思い出」

挨拶のため球団事務所を訪問した菊池雄星【写真:荒川祐史】
挨拶のため球団事務所を訪問した菊池雄星【写真:荒川祐史】

9年間過ごした西武に感謝、ドラフトでの渡辺GMのガッツポーズを「今でも忘れません」

 西武からポスティングシステム(入札制度)でのマリナーズ移籍が決まった菊池雄星投手が7日、挨拶のため球団事務所を訪問した。大型契約でメジャーの舞台に挑む左腕は、西武への感謝の気持ちを改めて明かした。

 2009年のドラフト会議で6球団競合の末に花巻東高から入団した菊池。決して順風満帆なプロ生活ではなかったが、7年目の2016年に初めて2桁勝利(12勝)をマーク。昨季は3年連続2桁勝利(14勝)で10年ぶりのパ・リーグ優勝に貢献し、メジャー挑戦に踏み切った。

 この日、球団への挨拶を終えた菊池は「9年間、本当に感謝の気持ちでいっぱいですし。ライオンズでよかったと思います」と回顧。社長、GM、全社員の前で挨拶したという。

「とにかく9年間、決して順調にステップアップしてきたわけではないので、その中で社員のみなさんの支え、励ましがあって成長してこられたと感じていましたし、当時の渡辺監督(現GM)にくじを引いていただいて、その時の喜びというか、渡辺監督のガッツポーズを今でも忘れませんし、その時の喜びにどこまで応えられたかというのは、正直足りない部分はあると思っています。場所は変わってアメリカになりますけど、ライオンズで恩返しできなかったこと、果たせなかったことっていうのを、これから見ていただけるように頑張らせていただこうと思います」

 特に、結果が出なかった時期の思い出が多いようで「最後の優勝もありますが、勝った喜びより、結果が出なかった時、もがきながら練習して、怪我からのリハビリでみんなで励ましながらやっていた、そういう苦しい時期のことが今となってはいい思い出として、頭をよぎっています」とも話した。

 渡辺GMらから「応援しに行くよ」と声をかけられたという菊池。西武でプレーしてきたという誇りを持って、メジャーの舞台へと挑む。

(岩国誠 / Makoto Iwakuni)

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