史上初の満票で野球殿堂入りのリベラ 魔球カットボールで史上最高のクローザーに
現役引退となった13年にも44セーブを挙げた
2009年オフにはリベラは40歳を迎えたが、衰えを見せなかった。40歳以降で126セーブを挙げる。2012年は負傷で5セーブに終わるが、2013年限りでの引退を表明し、最後のシーズンも44セーブを挙げた。
通算成績は、1115登板82勝60敗、歴代最多となる652セーブ、1283.2回、防御率2.21。イチローはリベラが得意で、15打数6安打1本塁打、打率.400を記録している。
MLBセーブ数5傑()は実働
1.マリアノ・リベラ 652セーブ(1995~2013)
2.トレバー・ホフマン 601セーブ(1993~2010)
3.リー・スミス 478セーブ(1990~1997)
4.フランシスコ・ロドリゲス 437セーブ(2002~2017)
5.ジョン・フランコ 424セーブ(1984~2005)
MLBの最多セーブ賞は、ア・リーグが「マリアノ・リベラ賞」、ナ・リーグが「トレバー・ホフマン賞」。ホフマンも昨年、殿堂入りしている。現役の最多セーブはFA中のクレイグ・キンブレルの333セーブであり、リベラの牙城は当面崩れそうにない。また、952完了も史上1位。ポストシーズンにも強く、MLB最多の42セーブを挙げている。
パナマからの殿堂入りは、安打製造機ロッド・カルー(1991年)に続いて史上2人目。引退直後から、1年目での殿堂入りが確実視されたが、満票での選出は球界を驚かせた。リベラがマウンドに上がると、相手チームもファンも、逆転をあきらめた。これほどまでの絶対的なクローザーはMLB史上でも稀だった。
(広尾晃 / Koh Hiroo)