大谷翔平、“開幕絶望”の理由は…エ軍GM「投打のリハビリを同時に行わない」

エンゼルス・大谷翔平【写真:Getty Images】
エンゼルス・大谷翔平【写真:Getty Images】

エプラーGMが明かした二刀流リハビリ法「例えば、この週が打者なら投球は違う週に」

 昨年10月初旬に右肘内側側副靱帯再建術(トミー・ジョン手術)を受けたエンゼルス・大谷翔平投手が3月28日(日本時間29日)のアスレチックスとの開幕戦を欠場する見込みとなった。1月31日(同2月1日)にビリー・エプラーGMが報道陣の電話会見に応じ、1月下旬に米ロサンゼルスの病院で診察を受けた大谷の患部が順調に回復していることを報告。バッテリー組のスプリングトレーニングが始まる13日(同14日)から米アリゾナ州テンピの球団施設でリハビリするが、「開幕までにはアクティブ(出場できる状態)にすることはできない」と明かした。

 大谷は昨季終了翌日の10月1日に手術を受け、「まずは開幕を目指したい。普通に行けば間に合わなくない」と指名打者としての開幕戦出場を目標にリハビリしてきた。スローイングを伴わない指名打者なら「半年で復帰できる」との見方もあった。それでも、オースマス監督が昨年12月のウィンターミーティングで「我々はオオタニが開幕に間に合うとは考えていない」と話したのに続き、エプラーGMは開幕戦出場に“ストップ”をかけた。理由は明白。20年のマウンド復帰、そして二刀流復活を望んでいるからだ。

 この日の電話会見。エプラーGMは今後のリハビリプランについて問われ、「ステップ1に達したら、次はステップ2、ステップ3と続くように、彼が辿っている復帰への道は色々な段階を要する」と話すにとどめ、打撃練習の再開時期、マイナー戦出場などについては言及しなかった。GMとして、ある程度の青写真を描いているだろうが、開幕戦出場にストップをかけた以外は実に慎重だったのが印象的だった。

 エプラーGMの電話会見で興味深かったのが、これまでベールに包まれていた大谷のリハビリの進め方だ。「我々が気を配っていることの一つとしてあるのが、新しく2つの作業(投げることと打つこと)を同じ週に取り組ませることはさせないということ。例えば、この週は打者としてティー打撃に取り組むとなった場合、投球に関しての復帰への取り組みは違う週に行う。(投球と打撃という)2つの異なる取り組みが同時に行われることはない」。これでは開幕戦に間に合わないのは当然と言える。

 今季から大リーグ公式サイトでエンゼルス番になったレット・ボリンジャー記者は自身のツイッターで「ショウヘイ・オオタニのリハビリは、ほとんどの選手(のリハビリ)の状況と異なる。なぜなら、彼は打者として出場するためリハビリする一方、20年のマウンドに立つためトレーニングを積んでいくことになるからである」と綴った。前例のない二刀流選手のトミー・ジョン手術からの復活。開幕からの躍動を楽しみにしていた大谷ファンにはヤキモキする日々となるが、気長に完全復活を待つとしたい。

(Full-Count編集部)

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