オオタニよ、マイナーを活用せよ… 米612発の殿堂打者が米TVでアドバイス

エンゼルス・大谷翔平【写真:Getty Images】
エンゼルス・大谷翔平【写真:Getty Images】

05年に右肘手術のトーミ氏、翌06年にはカムバック賞受賞

 昨年10月初旬に右肘内側側副靱帯再建術(トミー・ジョン手術)を受けたエンゼルス大谷翔平投手。順調な回復を見せている一方で、ビリー・エプラーGMは3月28日(日本時間29日)に行われるアスレチックスとの開幕戦には間に合わない見通しを明かしている。

“二刀流”で全米を席巻した24歳は今季、投手としてはリハビリを進める一方、指名打者としての活躍が期待されている。打者としても開幕をマイナーで迎える見通しが強い大谷だが、米野球殿堂入りを果たした通算612発の大打者は、自身の経験を踏まえてオオタニにマイナー降格のメリットを指摘している。

 MLB公式「MLBネットワーク」の人気番組「MLBトゥナイト」では、エプラーGMの発言を受けて、2019年の大谷について特集を展開。その中で、メジャー通算2328安打、612本塁打の殿堂打者ジム・トーミ氏は、フィリーズ時代の2005年8月に右ひじ手術を受けた時の経験を語っている。

 2003年に本塁打王に輝き、すでにメジャー屈指の強打者として地位を確立していたトーミ氏は、手術を受けた2005年オフにホワイトソックスへトレード移籍。翌2006年には一塁や三塁の守備機会は減り、DHに転向した経験を持つ。そこから頼れる主軸として復活を遂げたが、その過程ではマイナーリーグで調整することもあったという。

「投手だろうが、打者だろうが、(復活までは)時間がかかるものです。戻ってくれば、また打てるというものではありません。もしDHとして復帰するなら、マイナーの試合を活用すべきでしょう」

 マイナーなら投手の球筋を確認し、コンディションに応じた打席数をコントロールできるメリットもあると主張したトーミ氏は、2006年に新天地シカゴで打率.266、47本塁打、131打点と復活。見事、カムバック賞を受賞している。

 マイナーで過ごした日々を「自分にとって本当に意味あるものでした」と自身の経験を語ったトーミ氏。復活のカギとして「自分の体の声に耳を傾けること」とアドバイスを送っている。

 メジャーを沸かせたレジェンドも、二刀流スターが歩む完全復活の道のりに注目している。

(Full-Count編集部)

RECOMMEND

KEYWORD

CATEGORY