西武多和田、「アップルパンチ」も動じず2回1失点「球の強さは良くなった」

紅白戦に登板した西武・多和田真三郎【写真:岩国誠】
紅白戦に登板した西武・多和田真三郎【写真:岩国誠】

紅白戦で白組の先発として登板し、2回1安打1失点

 西武の多和田真三郎投手が17日、宮崎・南郷で行われた紅白戦で白組の先発として登板。初回に先頭打者本塁打を浴びたものの、2回1安打1失点にまとめた。

 いきなり強烈な「アップルパンチ」を食らった。初回先頭、1ボール。多和田は外崎に対し、「初球はボールになったので、次はどうしてもストライクが欲しい」と外角へのストレートを投じたが、甘く入ったところを強振された。打球はライトスタンドへ吸い込まれる先頭打者アーチ。「ものすごい打球を打たれました。ストライクを欲しがってちょっと中に入れすぎました」と振り返ったものの、「気にせず次のステップに向けてやっていきたい」と、昨季16勝を挙げて最多勝に輝いた右腕は動じることはなかった。

 10日のシート打撃では打者5人を完璧に抑えたが、課題も出ていた。「(10日の)シート打撃で自分のフォームが崩れていたので、そこを意識して上体が突っ込まないように」と話した。先頭打者アーチを被弾後は6人をピシャリ。「(ボールが)シュート回転するとか、体が突っ込むということがなかったので、前回のシート打撃より状態は良くなってきています」と手応えを口にした。

 ただ、開幕までにまだまだやるべきことはある。その一つが15日のブルペンから投げ始めた変化球の精度向上だ。「ボールの強さとかは良くなってきましたし、(紅白戦では)変化球も何球か決まっていましたが、あとはその精度、高さを気をつけてやっていけたら」。

 現在の変化球の仕上がり具合は「30、40%程度」と自己評価は低い。「変化球の投げ込みはまだやってないのでこれから高知に行って、自分の基本だと思っているストレートと共に、変化球の投げ込みも同時にやっていきたい」とプロ4年目の開幕へ仕上げていくつもりだ。

 前日の16日にはブルペンで、今キャンプ初めてフォークを投げた。昨季終盤はフォークの落ちが悪かったことがあり、その対策を日々考えながらステップを踏んでいる。「高知では打撃投手をやらせてもらおうかとも思っています」。チーム10年ぶりのリーグ制覇へ導いた最多勝右腕は着実にステップアップしていく。

(岩国誠 / Makoto Iwakuni)

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