菊池雄星が独特の感性で語るメジャー球「山は高いんですけど、低く感じる」

マリナーズ・菊池雄星【写真:田口有史】
マリナーズ・菊池雄星【写真:田口有史】

20日のフリー打撃登板を待ちきれず「早く実戦で投げたかったので楽しみ」

 16日(日本時間17日)にキャンプイン後、2度目のブルペン入りを果たしたマリナーズ菊池雄星投手。速球やスライダーなど合計38球を投げた左腕は、課題だったスライダーの手応えについて語った。次回は19日(同20日)にフリー打撃登板を行う予定で「僕は実戦で早く投げたいタイプ。実戦でしか得られない課題とかも出てくると思います」と意欲を見せた。

 この日のブルペンでは、前回課題としたスライダーの握りを変えた。指がよりボールに掛かりやすくなるように変えた握りでは、スライダーは大きく変化。これまで見せていたカットボールのような鋭く小さな曲がりではなく、メジャーの打者にはどちらが有効なのかは、これから探るテーマとした。

 NPB公式球とメジャー公式球では、手に持った感触が異なることは広く知られた事実だ。菊池はこの違いについて、独特の感性で表現。「(縫い目の)山自体は高くなっているんでしょうけど、感じ方として(山の)幅が広い。日本みたいにキュッと狭くなくて、ボワッと広がっているので、感じ方としてはちょっと低く感じる。実際、山は高いんですけど、僕は低く感じた」と、指先の感覚に優れた投手ならではの表現で語った。

 また、この日のブルペンでは、高めの真っ直ぐを意識した。日本では外角低めに投げきることが、投手の能力を示す指標とされるが、メジャーでは真っ直ぐ高めに投げ込めるかがカギとなる。チームミーティングでも高め真っ直ぐの重要性について説明を受けたという。「日本では高めのサインは、特にカウント球に関しては、ほぼ出ることがなかった」と振り返るが、今後は「高めの真っ直ぐでいかに空振り(を奪うこと)やフライを打たせることが大事なのかなと思う」とメジャー流も取り入れる意向を示した。

 キャンプインから5日目。ここまで順調な調整を続ける左腕。「早く実戦で投げたかったので楽しみ」というフリー打撃登板で、また新たな気付きを得ることになりそうだ。

(木崎英夫 / Hideo Kizaki)

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