サービス監督が明かす菊池雄星のアジャスト方針 焦らず「彼に時間を与えたい」

マリナーズ・菊池雄星【写真:田口有史】
マリナーズ・菊池雄星【写真:田口有史】

成功を握るカギは…「ストライクを多く投げること」

 マリナーズのスコット・サービス監督は20日(日本時間21日)、米アリゾナ州ピオリアのキャンプ施設で報道陣に応じ、今季から加入した菊池雄星投手に対し、メジャーに適応するまで十分な時間を与える方針を改めて強調した。

 練習前に行われる定例の記者会見でのこと。前日19日(同20日)に投手の実戦感覚を養う練習「ライブBP」で登板した27歳左腕が話題に挙がった。地元記者から菊池がしきりにボールの握りや感触を確かめていた様子を伝えられた指揮官は、「ここはアリゾナだから。彼だけが影響を受けているわけではない」とキャンプ地アリゾナ特有の乾燥した気候を原因に挙げた。砂漠地帯にあるアリゾナでは空気が乾燥し、ボールが指に掛かりにくくなるため、長いキャリアを持つ投手でも苦戦することもあるほどだ。

 サービス監督は、アリゾナ特有の気候に加え、今季西武からMLBに移籍した菊池は「NPB仕様からメジャー仕様のボールに順応している最中」だと指摘。「慣れるまでに少し時間を要するが、彼は今、取り組んでいる最中。ライブBPで何度か投げさせるなど、彼には時間を与えたい」と話すと同時に、「どうすればしっくりくるのか、彼にチャンスを与えないと」とし、焦らずアジャストさせる方針を再確認した。

 前日のライブBPの投球内容には、指揮官も大満足だった様子。「素晴らしいリズムに乗れていた。ストライクを多く投げていたが、それが成功のカギを握ることになるだろう。ストライクが入らないと、時々もどかしさを感じていたようだが、少しずつ学んでいくはずだ」と期待を寄せた。

 今後は、22日に予定するライブBP登板を経て、オープン戦初登板を迎えることになりそうだ。

(木崎英夫 / Hideo Kizaki)

RECOMMEND

KEYWORD

CATEGORY