菊池雄星、OP戦デビュー一問一答「メジャーの打者を感じたのが一番収穫」

レッズ戦でオープン戦初登板したマリナーズ・菊池雄星【写真:AP】
レッズ戦でオープン戦初登板したマリナーズ・菊池雄星【写真:AP】

レッズ戦でオープン戦デビュー、2回29球1K1安打2失点

 西武からポスティングシステムを利用してマリナーズへ移籍した菊池雄星投手が25日(日本時間26日)、米アリゾナ州ピオリアで行われたレッズ戦でオープン戦初登板した。初回を13球で3者凡退。2回は味方の失策に泣かされたものの、2回1安打2失点(自責0)に抑えた。直球は最速153キロをマーク。上々のデビューを飾った。

 上々のデビューだった。注目の初回初球では直球を選択。見逃しを奪うと、2球目の直球でセンゼルを右直に。2番は10年MVPで通算269本塁打のボット。メジャー屈指の強打者には2ボールとカウントを崩したが、内角へのスライダーで空振り三振に仕留めた。3番にはドジャースからトレード移籍した通算108本塁打のプイグは2ボール2ストライクから力のある直球で一ゴロに。投内連係も卒なくこなした。13球で3者凡退に抑えた。

 3点先取した2回は先頭・スアレスの四球とオーキーの遊失で無死一、二塁とし、ドジャースから移籍したファーマーには中前打。中堅・ウィリアムスがお手玉をする間に1点を返したが、続くアービンをカーブで三ゴロ併殺打に。8番のパターソンは94マイル(約151キロ)の直球で力のない遊ゴロに抑えた。

 オープン戦デビューは2回29球、1奪三振1四球、1安打2失点。ピオリア・スタジアムの球速表示は6球目まで出ないアクシデントがあったが、パターソンへの初球は95マイル(約153キロ)を計時した。

 試合後は笑顔を交えながら充実感たっぷりに振り返った。

――デビューを振り返って。
「楽しかったです」

――自分の球は。
「初回にしては初めてにしては納得のいくボールも多かった。何よりメジャーの打者を感じられたのは一番の収穫かなと思います」

――良かった球は。
「ストレートですね。カウントも取れたし、差し込めたボールも何球かありましたので。ストレートに関しては納得のいく球が多かった。まだまだ変化球の精度はこれから上げる必要があるかなと思いましたけど、まずは生命線のストレートがいい形でいけたのはほっとしてます」

――153キロまで出た。
「毎年球速が出なかったらどうしようという不安はあるんですけど、まず初戦で95マイルまで出たのはホッとする材料かなと思います」

――不運な失点もあったが、その後は打ち取れた。
「セットに入って、カウントを獲りにいったところを打たれたりとか、そこはメジャーの打者は見逃してくれないなと感じました。セットに入ってバランスを崩して球威も落ちた。次は修正したい」

――有名な打者。
「1人1人、テレビで見た選手だと思いながら、楽しく投げることができました」

――ギアが上がるか。
「インコースでつまらせ、一ゴロに打たせることができましたし、そういう積み重ねが少しずつ自分の自信になってくると思うので。今できる段階でやれることは出せたかなと思います」

――課題。
「まだまだカーブが抜けたりとか、スライダーが決めたい時に抜けてしまうことが多いので。真っ直ぐに関しては納得のできるものが出てきたので。あとは変化球の精度、甘い球は見逃してくれないと感じましたので、もう1回細かいところを詰めていければなと思います」

――直球はコースにも決まった。
「最後のインコースの一ゴロ、遊ゴロはインコースをうまくつかえたと思います。逆にシュート回転して真ん中に入るとああいう形でタイムリーになる。紙一重というか。見逃してくれないと。投げていて強く感じました」

――マウンドからの景色は。
「オープン戦とはいえ、目指していた場所に立てたという充実感はすごくありました。1人1人の打者の名前を見ながら、本当に、やっと立てたんだと実感が湧いてきました」

(木崎英夫 / Hideo Kizaki)

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