「支配力を発揮する場面」も…菊池雄星“デビュー戦”、米メディアはどう見た?

レッズ戦でオープン戦初登板を果たしたマリナーズ・菊池雄星【写真:Getty Images】
レッズ戦でオープン戦初登板を果たしたマリナーズ・菊池雄星【写真:Getty Images】

2回2失点も自責0の好投、ボット空振り三振は「最も特筆すべき」場面

 西武からポスティングシステム(入札制度)を利用してマリナーズに移籍した菊池雄星投手が25日(日本時間26日)、米アリゾナ州ピオリアで行われたレッズ戦でオープン戦デビューを果たした。初回を13球で3者凡退に抑えると、2回は味方の失策に泣かされたものの、2回1安打2失点(自責0)。2010年MVPの好打者ジョーイ・ボットからカーブで空振り三振を奪うなど上々のデビューを飾った。この投球を地元メディアはどう見たのか。

 AP通信は「マリナーズでのオープン戦デビューで、キクチが注目の的に」とのタイトルでレポート。“メジャー初マウンド”だったが、菊池が「いつもと変わらないようにマウンドに上がった」として、「支配力を発揮する場面」と「ピンチを凌ぐ場面」などが見られたと伝えている。

 そして、「目の前で(菊池に)見せられた活躍に、マリナーズは喜んだ」と言及。スコット・サービス監督の称賛のコメントを紹介した上で、「最も特筆すべき」投球としてボットから空振り三振を奪ったシーンを挙げた。ボットはメジャー歴代12位の通算出塁率.427を誇るが、そんな好打者を相手にボールが先行しながらも、最後は内角へのカーブで空振り三振に仕留めた。

「キクチは90マイル中盤(95マイル=約153キロ)の直球を持つ一方で、彼の変化球、そして投球フォームの中でボールを隠す能力も、この左打者との対決において彼を後押しするのである」

 記事では、このように称賛。一方で、一塁への内野ゴロでベースカバーに入ったり、先頭打者を四球で出してピンチに直面するなど、「彼は幅広く色々対応せざるをえなかった」場面もあったとも指摘。さらに、最初の登板でカメラマンたちが菊池の「一挙手一投足を追いかけた」というフィーバーぶりも紹介している。

 マリナーズはレギュラーシーズン中に菊池の投球に制限をかけ、順応を進める方針であるものの、記事では「しかし同時に、マリナーズはキクチを育て上げる必要もある。彼が先発投手としての負担に耐えうる用意が整えば、イニング数の制限はなくなるだろう」と言及。上々のスタートで、期待は確実に高まっている。

(Full-Count編集部=AP)

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