復活へ力強く進むダルビッシュ、投手コーチが理由分析「全ては気持ちの部分」

カブス・ダルビッシュ有【写真:田口有史】
カブス・ダルビッシュ有【写真:田口有史】

オープン戦では快投、英語での取材対応も「彼にとっては素晴らしい一歩」

 昨季は右肘の故障に苦しんだカブスのダルビッシュ有投手。しかし、3日(日本時間4日)のホワイトソックスとのオープン戦では、最速97マイル(約156キロ)の直球にスライダーなど変化球も決まり、2回無安打無失点と好投。米メディアの取材に対して、英語で「自分のキャリアで今がベスト」と語っているが、カブスのトミー・ホトビー投手コーチは復活に向けて力強く進んでいる理由として「快適度合」を挙げている。

 カブスへの移籍1年目の昨季は故障に苦しみ、8試合登板で1勝(3敗)という成績に終わったダルビッシュだが、充実の2年目を迎えようとしている。

 ホワイトソックス戦では切れ味抜群のファストボール、スライダー、スプリットを操り、米メディアの取材に英語で「今がベスト。自分のキャリアでね。今までで最高の感覚か? イエス。ベストだ。なぜなら97マイル出ている。スライダーもすごく良かった。人生で最高のボールだ」と語っていた。

 完全復活を目指すダルビッシュが好調な理由について、昨年12月に投手コーチに就任したホトビー氏が地元ラジオ局「The 670 Score」でこんな質問を受けた。

「ダルビッシュはキャリア最高のボールだと言っている。1年前には自信の問題があった。今は通訳を使わず、英語をより話す。自信を見せている。どんな選手にもそうなってもらいたいのでは?」

 オープン戦で「キャリアハイ」と言い切ったダルビッシュのような自信を他の選手も持つべきなのでは、と質問されたホトビー氏は「それは全ては気持ちの部分の要素だ」と語った。そして、昨季失っていた大切なものを日本人右腕が取り戻したと分析している。

「私も4球団でプレーしたけれど、新しく加入したチームでは、新しい人や新しい街について絶えず学ぶものだと思う。それには間違いなく時間がかかる。そして、契約内容からプレッシャーもかかる。球団内で、全てのスタッフや選手たちに対して彼が今快適に感じている度合い。自分の力だけで皆とオープンに話せること。英語でインタビューを受けること。それら全てが、シーズンを迎えるにあたって彼にとっては素晴らしい一歩なんだ」

 通訳を外し、英語で地元メディアに対応することも自信の表れだという。メジャー屈指の熱心なファンに支えられた名門カブスでの適応を1年かけて済ませたダルビッシュ。完全復活に向けた準備は整ったと、ホトビー氏は見ている

(Full-Count編集部)

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