今季限りで現役引退の日ハム田中賢が胸中語る 「開幕スタメンを目指しています」

野球ができることの喜びを確認したアメリカ生活

「試合に出られないのは今でも悔しい。その気持ちは変わらない。でも若い頃に比べると我慢できるようになったというか。それもアメリカでの経験が大きかったのかな。耐える、ということをたくさん学べたような気がする」

 日本ハムの主力だった田中賢が海を渡ったのは2013年。「アメリカに骨を埋めるつもり」と語ってジャイアンツ入りも、そのほとんどはマイナー暮らし。翌14年にはレンジャース移籍も7月に自由契約となった。実質メジャー生活1年で15試合34打席での出場に終わった。

 NPB時代は二塁の名手として鳴らしたが、アメリカでは外野手も経験した。加えてマイナーで結果を出しても契約内容の弱さなどからメジャー昇格できなかったこともあった。

「まあ、それも含めてのアメリカ野球ですから。当時はやりきれない気持ちが強かったですけど、やっぱり少しは我慢強くなれたのかな。日本に帰って来た時に、本当に新鮮に野球に取り組むこともできた。そういう意味では良かったと思いますよ」

 ジャイアンツ時代、3A本拠地のフレズノからサンフランシスコまでは車で約3時間の距離。鎌ケ谷から札幌までに比べればはるかに近いが、その距離はとてつもなく遠く感じたことだろう。

ラストイヤーにやるべきことは1つだけ

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