イチローが「スターの背番号」にした51番 マリナーズでは殿堂入り左腕も着用

マリナーズではイチローの前にランディ・ジョンソンが背負う

○シアトル・マリナーズ

1985/ビル・ウィルキンソン/投手
(2試0勝2敗0S 6回 防13.50)

1986~1989/レイ・キノネス/内野手
(318試1118打281安24本115点2盗 率.251)

1989~1998/ランディ・ジョンソン/投手
(273試130勝74敗1S 1828回1/3 率3.43)※1993年の1試合のみ34

2001~2019春/イチロー/外野手
(1861試7907打2542安99本633点438盗 率.321)
※2012途中~2017はヤンキース、マーリンズ

 マリナーズは1977年に創設されたが、1985年になって左腕投手ウィルキンソンが1年だけつけた。内野手キノネスをはさんで、1989年から10年間は、モントリオール・エクスポズからトレードで移籍した左腕ランディ・ジョンソンがつける。この間、最多奪三振4回、最優秀防御率1回獲得。ビッグユニットと言われた巨体で、打者を圧倒した。ジョンソンの活躍で「51」はマリナーズの看板の背番号になった。なお1993年には1試合「34」をつけている。2009年に引退したジョンソンは、2015年に野球殿堂入りしている。

 ジョンソンが1998年シーズン中にアストロズに移籍してから3年後に、イチローが「51」をつけた。本人は、オリックス時代の背番号を希望しただけだが、「51」はマリナーズでは特別の背番号だっただけに、一部に批判の声も上がったが、2001年の華々しい活躍で、そういう声は収まった。2010年まで10年連続で3割、200安打をマーク。イチローが守る右翼は「エリア51」と言われ、「51」はイチローの代名詞になった。

 イチローは、2012年から2014年までニューヨーク・ヤンキースに在籍。「31」をつけたが、「31」はヤンキースでは28人がつけている。2015年から2017年までは、マイアミ・マーリンズに在籍。「51」をつけたが、このチームでは11人が「51」をつけている。

 イチローは昨年、6年ぶりにマリナーズに復帰。再び「51」をつけて引退の日を迎えた。まだ発表はないが、マリナーズの「51」は、ランディ・ジョンソン、イチロー、両方の名前で「Retired Number(永久欠番)」になるとみられている。

(広尾晃 / Koh Hiroo)

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