投手の「華」奪三振、“奪空振り三振王”と“奪見逃し三振王”は誰? 意外な名前も…

楽天・岸孝之(左)、則本昂大【写真:荒川祐史】
楽天・岸孝之(左)、則本昂大【写真:荒川祐史】

チーム全体で奪三振数が多いのは阪神、DeNA、楽天

 セイバーメトリクスにおいて、DIPS(Defense Independent Pitching Statistics)という守備の影響を抜きにして投手の成績を評価しようとする概念があります。そこで用いられる指標の1つが「奪三振」です。三振を奪うことができれば、相手の状況を変えることなくアウトカウントを1つ増やすことができます。その得点価値は-0.27点分にあたります。

 ご存知のように三振には「空振り三振」と「見逃し三振」があります。投手にとってバットが空を切る「空振り三振」を奪うと爽快でしょうが、打者の裏をかきバットを振らせることなく奪取する「見逃し三振」も投手にとっての醍醐味でしょう。そこで、今回は「奪空振り三振」と「奪見逃し三振」に分けてランキングを紹介していきます。(注:所属は昨季時点のもの)

 まずは12球団の奪三振における「空振り三振」と「見逃し三振」の割合を見てみましょう。

◯2018年チーム奪三振

【パ・リーグ】
日本ハム
空振り796(80.6%)見逃し186(18.8%)

ソフトバンク
空振り873(80.3%)見逃し212(19.5%)

オリックス
空振り804(78.1%)見逃し223(21.7%)

楽天
空振り862(77.3%)見逃し248(22.3%)

西武
空振り732(76.3%)見逃し222(23.1%)

ロッテ
空振り692(76.2%)見逃し212(23.3%)

【セ・リーグ】
ヤクルト
空振り787(77.3%)見逃し217(21.3%)

中日
空振り706(75.0%)見逃し214(22.7%)

巨人
空振り780(75.0%)見逃し249(23.9%)

DeNA
空振り858(73.8%)見逃し290(24.9%)

阪神
空振り869(73.5%)見逃し300(25.4%)

広島
空振り760(73.0%)見逃し266(25.6%)

 日本ハム、ソフトバンクの空振り三振奪取の割合が80%を超えています。またセ・リーグではヤクルトが空振り三振の割合が大きくなっています。12球団で最も奪三振の多い阪神は、見逃し三振の割合が大きく約4分の1の割合で見逃し三振を奪っています。

空振り三振は菅野、則本が上位、見逃し三振は岸がダントツ

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