広島床田、TJ手術から復活の150キロ 「次はいい内容の投球ができるよう」

広島・床田寛樹【写真:荒川祐史】
広島・床田寛樹【写真:荒川祐史】

30日の巨人戦に約2年ぶりの先発を果たした床田

■巨人 5-2 広島(30日・マツダスタジアム)

 広島の床田寛樹投手が30日の巨人戦で約2年ぶりの先発を果たした。ルーキーイヤーの17年4月以来の1軍登板となった左腕は、オープン戦で4試合に登板し、防御率1.59の好成績を残して開幕ローテ入り。左ひじを故障し、靱帯再建術のトミー・ジョン・手術から昨年8月に2軍で実戦復帰し、今季はチーム待望の日本人先発左腕として秘密兵器と目されていたが6回途中4失点で復帰初戦を白星で飾ることはできなかった。

「イニングの先頭打者を出さないように注意したい」とマウンドに上がった床田は「学生時代は打たれた記憶しかない」という同学年の吉川尚にいきなり安打を許したが、続く坂本を併殺打に打ち取って初回を無失点と好スタートを切った。

 3回までは無失点に抑えたが、4回に1死から丸に四球を与え、陽、ゲレーロに連打を浴びて2点を失った。6回にも先頭の丸を歩かせ、ゲレーロの2打席連続となるタイムリーで失点し、リードを許して降板した。

「4回に打たれた後、フォアボールを出したのがよくなかった」と失点後の四球を反省した床田は「フォアボールを出すと失点につながることはわかっていた。そこは反省したい」と、いずれも失点につながった丸への2四球を悔やんだ。

 タイムリーを打たれたゲレーロは、オープン戦でも2安打されていた。「オープン戦では外を打たれたので内に投げた。ボールでもいいぐらいの気持ちで厳しくいくべきだったが、投げきれなかった。ボールが先行して苦しくなったところで、甘く入ったところを打たれた」と肩を落とした。

 約2年ぶりの1軍登板で結果は残せなかったが、ストレートの最速は自身最速となる150キロを計測した。緒方監督は「きわどいコースでストライクを取ってもらえない部分もあって、苦しい投球になってしまった」と評したが、次回登板に期待するコメントも残した。

 体調不良でジョンソンが出遅れ、先発候補だったローレンスも家庭の事情で一時帰国するなど、現状では大瀬良、野村に続く先発陣が未確定な状況にある。チーム待望の日本人先発左腕は、今季を占う意味でもカギを握る投手になることは間違いない。「内容があまりよくなかった」と自身の今季初先発を振り返った床田は「本番では内容が悪いと結果も悪くなること実感した。次はいい内容の投球ができるように頑張りたい」と、先発ローテ定着へ、次回登板にリベンジを誓った。

(大久保泰伸 / Yasunobu Okubo)

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