広島、緒方政権初の開幕カード負け越し 「ミスのない143試合はありえないから」

広島・緒方孝市監督【写真:荒川祐史】
広島・緒方孝市監督【写真:荒川祐史】

ドラ1小園の登録抹消については「現時点では使い所がない」

■巨人 6-3 広島(31日・マツダスタジアム)

 広島は31日、マツダスタジアムで行われた巨人戦に3-6で敗れ、開幕カードを1勝2敗と負け越した。監督就任以来、初の開幕カード負け越しとなったが、緒方監督は「ミスは出るもの。ミスのない143試合はありえないから」と平静を装い、「前半から素晴らしい守備があったし、バックはしっかりやってくれた」と野手を責めることはなかった。

 3-3の同点で迎えた9回、連続失策から失点した。先頭のビヤヌエバのサードゴロを安部がファンブルし、続く小林のバントを捕手の會澤が悪送球してピンチを広げた。吉川尚には前進守備の頭を越すレフトへのタイムリー二塁打を打たれて勝負が決まった。

 この日が移籍後初出場となった長野は「あれは捕ってあげないといけない」と肩を落としたが、緒方監督は「前進守備をしていたし、難しい打球だった。あれは誰も捕れないよ」とベテランをかばった。

 この日はバティスタと坂倉が今季初スタメンとなり、3番には野間を起用。2安打した野間を「やっと振れてきたね」と指揮官は評価したが、バティスタと坂倉は2人で4三振と、新打線は機能しなかった。

 6回の守備から出場した長野は初打席で安打を放った。高卒ルーキーの野手として球団初の開幕1軍となった小園は、試合前に登録抹消となった。緒方監督は「現時点では使い所がない。下でいろいろな経験を積んでもらう」と経緯を説明した。

 開幕3試合で選手の好不調が鮮明になりつつあるが、今後の打順を聞かれた緒方監督は「打順はこれからぐるぐる変えていくから。固定するつもりはない。いろいろ当てはめてみて、その中でハマったところがあれば、それで固めていく」と、打線はしばらく流動的であることを示唆した。

 固定できない打順、不安視された三塁と左翼の守備、さらには不安定なリリーフ陣と、シーズン前の不安要素が、軒並み出た感のある開幕3連戦となった。3連覇のシーズンにはなかった苦しいスタートとなったが、緒方監督は「(8回は)いい形で追いつけたけど、終盤にミスが出れば勝ちきれなくなる。最後はしっかりとやらないといけない」と反省した後、「勝ち越しできなかったのは残念だけど、まだ始まったばかりだから。これからも一戦一戦、戦っていくだけ」と気持ちを切り替えていた。

(大久保泰伸 / Yasunobu Okubo)

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