10年ぶりヤクルト復帰の五十嵐 「すごいかも…」と予想するファンの熱

ヤクルト・五十嵐亮太【写真:荒川祐史】
ヤクルト・五十嵐亮太【写真:荒川祐史】

30日の阪神戦で今季初登板 待たれる本拠地初登板

 古巣ヤクルトに10年ぶりに復帰した五十嵐亮太投手が、3月30日の阪神戦(京セラ)で登板し、1回を無安打無失点に抑えた。

 そして、4月2日、五十嵐は10年ぶりの本拠地・神宮開幕の日を迎えた。10年ぶりにヤクルトの選手として帰ってきた戦いの場。この日の登板はなかったが、喜びも悔しさもこのマウンドには詰まっている。

 ヤクルトのユニホームで神宮のマウンドへ――。その瞬間を迎えようとしている心境を改めて聞いてみた。

「オープン戦で投げたからなぁ……」

 と言いながらも、言葉をつづけた。

「マウンドに上がってみたら(オープン戦の感覚とは)またきっと、全然違うよね、すごいかも……」

 目を輝かせていた。「すごいかも」しれないのはファンの声援なのだろう。期待の大きさは計り知れない。

 ヤクルトに復帰し、当時よりも神宮球場の観客動員数やスワローズファンの数が増えていることをニュースなどでも見聞きした。同期の石川からも「すごく増えた」と聞いた。実際に、試合前の練習を終えて、室内練習場からクラブハウスに戻る道すがら、ファンからかけられる声はとても多かった。

「亮太さーん! 頑張ってー!」

「亮太ー! 応援してるぞー!」と聞こえてくる。

 そんな声に五十嵐の顔も「嬉しいよね! すごいなぁ……」とほころんでいた。

 39歳。後輩へのアドバイスなど様々な役割を課せられる年齢でもあるが、監督やコーチは以前と役割の違いなど、あまり感じることのないように雰囲気を作ってくれている。しかし、元来の明るさでチーム内では積極的に後輩にも声をかけ、ムードメーカー的な役割も担っている。

 五十嵐がマウンドに上がる、その瞬間をファンは待っている。

(新保友映 / Tomoe Shinbo)

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