若手とベテランの定位置争い ヤクルト雄平を支える“前を向く”気持ち

ヤクルト・雄平【写真:荒川祐史】
ヤクルト・雄平【写真:荒川祐史】

控えには2年目の塩見が台頭 投手の左右によってはスタメン外れる日も

■ヤクルト 5-4 DeNA(3日・神宮)

 ヤクルトは3日、DeNA戦でサヨナラ勝利を収めた。3点を追う8回1死二、三塁。この日2三振の雄平が試合を振り出しに戻す大きな今季1号3ランを放った。9回はDeNA・三上が制球を乱し、最後は山田哲の押し出し四球で試合が決まった。

 チーム内では若手が台頭してきている。外野陣はバレンティン、青木、雄平といった力も経験もある3選手が揃っているため、そこに風穴を開けるのは簡単なことではない。

 ただ、成績が伴わなければ、出場機会にも影響が出る。2日の試合で決勝打を放った西浦も開幕スタメンを若手の廣岡に奪われ、「プロの世界なので、結果を残さないと試合に出られないのは当たり前です。次に出た時に結果を出して、取り返すという気持ちでした」と心境を明かしている。それは西浦に限らず、3日の試合で同点弾を放った雄平にもある。
 
 雄平は大きな一打を放ったが、打率はまだ1割台と本調子ではない。控えには2年目の売り出し中の外野手・塩見も控えている。

 そんな中、雄平は後ろを見るのではなく、前を向く。

 「危機感はあります。打てなくなったら使われなくなる。ただ、常にレベルアップをするんだという気持ちを持っていてれば、もっと上手くなるとも思っています。そう過ごすことが大事。打撃、守備でも同じです」

 レギュラー争い、スタメン落ち……そんな話題は周りがしていればいい。大事なことは自分を磨くこと。プロとしての気持ちの作り方は、上を目指そうとする野球人に響く考え方なのではないだろうか。

(楢崎豊 / Yutaka Narasaki)

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