先発転向の広島アドゥワ、奪三振「0」の7回無失点 「制球力が一番大事」

ウエスタン・リーグのオリックス戦で7回無失点と好投した広島・アドゥワ誠【写真:橋本健吾】
ウエスタン・リーグのオリックス戦で7回無失点と好投した広島・アドゥワ誠【写真:橋本健吾】

ここまでウエスタンリーグで4試合に登板し3勝1敗、防御率1.80の成績を残す

 今季から先発に転向した広島のアドゥワ誠投手が6日、ウエスタンリーグ対オリックス戦に先発。7回を投げ散発の3安打無失点の好投で今季3勝目を挙げた。打者25人に対峙し奪った三振は「0」とまさに“打たせて取る”投球を見せた右腕は「クイックの時でも制球を意識して打者に向かっていけた」と振り返った。

 先発転向で新たに取り入れたスライダー、チェンジアップ、140キロ前半の直球を低めに集め凡打の山を築いた。初回、先頭の西村に中前打を浴びたが続く宜保を二ゴロ併殺に仕留めるなど落ち着いた投球を披露。走者を出しながらも頭の中は「低めに集めて打者に向かっていく」ことを意識し三塁を踏ませなかった。

 この試合を含めウエスタン・リーグでは4試合に登板し3勝1敗(1完投)、防御率1.80と安定した成績を残している。水本2軍監督も「低めへの意識は良かった。去年はボールが抜けて四球を出し打たれることがあったが、今年はその部分で成長がみられる。1軍で出た課題をファームでこなしている」と評価した。

 1軍の兼ね合いもあるが「ここでは安定した結果を残している。この調子なら推薦したいところ」と指揮官は目を細める。

 「1球の失投が命取りになる。まだまだ満足はできません。球速よりもキレのあるボール。今は打たせて取る制球力が一番大事になる」。昨季は中継ぎとして53試合に登板しブレークを果たした右腕は先発として再び1軍のマウンドを目指す。

(橋本健吾 / Kengo Hashimoto)

RECOMMEND

KEYWORD

CATEGORY