佐々木朗希、163キロの衝撃 星稜・奥川も脱帽「あんな球は投げられない」

U18研修合宿に参加している大船渡・佐々木朗希【写真:沢井史】
U18研修合宿に参加している大船渡・佐々木朗希【写真:沢井史】

本人は「まだベストではない」、スカウトは苦笑「12球団がドラフト1位でいくんじゃ…」

 今年の8月に開催されるU18ワールドカップ日本代表候補の国際大会対策研修合宿の2日目は、奈良県内のグラウンドで練習が行われた。午前中はバッティング、ノックが中心だったが昼前から実戦形式の練習をみっちり行い、選手の能力をチェックした。

 2度にわたって行った試合練習は3アウトで交代と通常の紅白戦のようだったが、イニングごとに走者をつけるなど様々なケースを想定しながらの練習だった。1試合目では奥川恭伸(星稜)、河野佳(広陵)、林優樹(近江)らが登板。2試合目は佐々木朗希(大船渡)と西純矢(創志学園)が先発して2回まで投げ合った。佐々木投手は初回で2番の内海貴斗(横浜)を迎えた2球目で自己最速を6キロも上回る163キロを計測した。

 試合後、当の本人は「そんなに出ていたという感じがしない。まだベストの状態ではないので」と淡々としていた。ただ、2回を投げ6奪三振と完璧な投球を見た星稜の奥川投手は「本当にすごい。自分にはあんな球は投げられないです。(ビッグ4と呼ばれ)自分は一緒に並べられるようなピッチャーじゃないです。佐々木君はすごいとは思っていたけれど、本当にすごかった」とむしろ、ライバルというより遠い目で佐々木を見ているようだった。

 2回まで投げ合った西は「佐々木君があれだけすごいので、自分はコントロール重視で投げました。実際は丁寧に投げられたので良かったです。佐々木君は……もう、高校生じゃないみたいですね」と驚いた様子を見せた。 

 あるプロのスカウトは「もしかしたらドラフトで12球団が1位で行く(指名する)じゃないの」と苦笑い。それだけ佐々木のストレートは見ている者に強い衝撃を与えたようだ。

(沢井史 / Fumi Sawai)

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