菊池雄星の初勝利はいつになるのか? 5戦勝ちなしは野茂英雄以来の「白星難産」

マリナーズ・菊池雄星【写真:Getty Images】
マリナーズ・菊池雄星【写真:Getty Images】

16日のインディアンス戦で6回3失点の力投もメジャー初黒星、5戦連続勝ちなし

 日本時間4月16日、マリナーズの菊池雄星はインディアンス戦で5度目の先発のマウンドに立った。6回を投げて自責点3、投手の最低限の責任とされるQS(Quality Start)を果たしたが黒星が付いた。

 菊池は東京ドームでのマリナーズの開幕シリーズ2戦目に先発、5回途中まで自責点1の好投だったが、初勝利の権利を得るまであと1アウトで降板。通算5試合で3試合QSを記録しながら、援護がなかったり、後続の救援投手が打ち込まれるなどして、白星を逃している。

○主な日本人MLB先発投手の初勝利はデビュー何試合目だったのか。年代順。

野茂英雄(ドジャース) 7試合目
1995年6月2日 メッツ戦 8回2被安打 自責点1奪三振6与四球3

伊良部秀輝(ヤンキース) 1試合目
1997年7月10日 タイガース戦 6回2/3、5被安打 自責点2奪三振9与四球4

吉井理人(メッツ) 1試合目
1998年4月5日 パイレーツ戦 7回3被安打 自責点0奪三振7与四球1

石井一久(ドジャース) 1試合目
2002年4月6日 ロッキーズ戦 5回2/3、2被安打 自責点0奪三振10与四球3
※石井はデビューから6連勝

松坂大輔(レッドソックス) 1試合目
2007年4月5日 ロイヤルズ戦 7回6被安打 自責点1奪三振10与四球1

井川慶(ヤンキース) 3試合目
2007年4月18日 インディアンス戦 6回5被安打 自責点2奪三振5与四球1

黒田博樹(ドジャース) 1試合目
2008年4月4日 パドレス戦 7回3被安打 自責点1奪三振4与四球0

上原浩治(オリオールズ) 1試合目
2009年4月8日 ヤンキース戦 5回5被安打 自責点1奪三振0与四球1

川上憲伸(ブレーブス) 1試合目
2009年4月11日 ナショナルズ戦 6回4被安打 自責点3奪三振8与四球4

田澤純一(レッドソックス) 2試合目
2009年8月11日 タイガース戦 5回4被安打 自責点1奪三振6与四球2
 ※1試合目は救援登板

ダルビッシュ有(レンジャーズ) 1試合目
2012年4月9日 マリナーズ戦 5回2/3、8安打 自責点5奪三振5与四球4

田中将大(ヤンキース) 1試合目
2014年4月4日 ブルージェイズ戦 7回6安打 自責点2奪三振8与四球0

和田毅(カブス)3試合目
2014年7月28日 ロッキーズ戦 7回5安打 自責点1奪三振6与四球1

前田健太(ドジャース)1試合目
2016年4月6日 パドレス戦 6回5安打 自責点0奪三振4与四球0

大谷翔平(エンゼルス)1試合目
2018年4月1日 アスレチックス戦 6回3安打 自責点3奪三振6四球1

 村上雅則に続く2人目のNPB出身メジャーリーガーとなった野茂英雄は、好投しながらも6試合続けて白星が付かず。日本中がやきもきしたものだ。しかし6月2日に初勝利を挙げてからは快調に白星を重ね13勝。新人王を獲得した。

 初登板で初勝利を得ている投手が意外に多い。多くの投手はあっさりデビュー戦で白星をゲットしているのだ。2002年の石井一久は初登板から6連勝。一時期ハーラーダービーのトップに立った。この年は14勝。

 初勝利まで5試合以上かかったのは、野茂英雄以来2人目だ。しかし菊池雄星は決して焦る必要はない。野茂が最終的に13勝を挙げて新人王に輝いたように、ここからの挽回は十分に可能なのだ。

(広尾晃 / Koh Hiroo)

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