菊池雄星、初勝利の鍵は二盗阻止!? 元日ハム右腕警鈴「投げれば投げるほど丸裸」
元日ハムのスウィーニーはインディアンスでコーチ「マウンドで投げれば投げるほど丸裸にされる」
今回の対戦相手だったインディアンスで昨年からコーチングスタッフに加わったブライアン・スウィーニー氏(元日本ハム投手)に水を向けてみた。菊池に対しての言及は「企業秘密」と前置きした上で、淀みなかった。
「僕は07年から3シーズン日本で投げたけど、ここは日本と違ってどこの球場に行っても、まるで監視されているかのようにデータ収集用のカメラがあちこちに設置されている。我がチームには投手の動きを専門に分析している担当者がいるので解析したデータを大いに役立てている。例えば、本塁に投げる時と牽制を入れる時の体の使い方の違いはすぐに分かるし、腕をどう使うかのバリエーションからも“癖”は見抜けてしまう。投手はマウンドで投げれば投げるほど丸裸にされていくんだ」
長足の進歩を遂げるデータ収集機器により、各球団の情報戦略に開きはなくなっている。だが、スウィーニー氏は自身の経験を踏まえて、菊池にエールを送った。
「僕はセットポジションからの投球が遅くて、日本での最初のシーズンはよく走られた。名前が出てこないが時のホームランバッターで足には定評のない選手にも簡単にやられた。でも、コーチと重ねた練習でクイックができるようになった。嬉しかったね。菊池は日ハム時代の同僚ダルビッシュと同じで走者がいなくてもセットから投げている。それだけに、走者を出した時に違いが分かりやすいけど、僕の経験をたどれば、必ずアジャストできると思う。頑張ってほしい」
20日(日本時間21日)のエンゼルス戦でメジャー初勝利に挑む菊池に、新たな適応力が求められるマウンドが待ち受けている。
(木崎英夫 / Hideo Kizaki)