ダルビッシュ3敗目 敗戦の中で得た“ヒント”「野生、本能でいくことも大事かな」
Dバックス戦の4回にリゾから得たアドバイス「もっと怒れ」
■Dバックス 6-0 カブス(日本時間21日・シカゴ)
カブスのダルビッシュ有投手が20日(日本時間21日)、本拠地でのダイヤモンドバックス戦に先発し、3敗目を喫した。初回にいきなり2本塁打を浴びて先制され、カブスはそのまま敗戦。5回3失点で3敗目となったダルビッシュは試合後に「悪くはないけど、めちゃくちゃ良いわけでもない」と悩ましい胸中を語った。
初回、ダルビッシュは1死からエスコバーに先制のソロを被弾すると、続くペラルタには風の影響も受けたソロを浴びた。まさかの2者連続弾を食らい、2点を先行された。2回には連続四球で無死一、二塁とされ、犠打と犠飛で3点目を献上した。
3回以降は立ち直ったが、5回の攻撃で代打を送られた。球数は88球だったが、5回5安打2本塁打3失点で降板となり、右腕は「今までもかなり早い段階で代わっている。(DHのある)ア・リーグならもっといけるんでしょうけど、ナ・リーグで野球も違う。6回、7回を投げれれば、もっと自信にもなってくるんでしょうけど」と、6回まで投げられていない現状を悔やんだ。
ただ、敗戦の中で1つの“ヒント”を得た様子。4回を終えたところで、ベンチでメジャー通算194本塁打を誇るアンソニー・リゾ内野手にアドバイスを求めた。返ってきた答えは「もっと怒れ」だったいう。ダルビッシュは「前回、最後怒って良い球が言っていたじゃないか。怒らないとダメだって」という。
この日も自身の投球フォームに自身の意識の大部分が向いていたというダルビッシュ。「マウンドで冷静過ぎるんだと思います。昔はもう1人の自分がいて、どう三振取ろうかとかそんなことばっかり考えていたのに、今はフォームがどうかとか、大丈夫かなとかを考えてしまっている。もっと野生、本能でいくのも大事かな、と」。意識を変えた5回には投球内容にも改善が見られたという。
「深いことを考えずに、細々考えるよりも僕の性格には合っているのかな。自分は芸術家という感じで、職人的な考えて考えてのタイプじゃない。自分を見つめなおしてアプローチしていったほうがいいのかな」と語り、次の登板に視線を向けたダルビッシュ。敗戦の中で掴んだ“ヒント“が、復調へのキッカケとなるだろうか。
(木崎英夫 / Hideo Kizaki)