ロッテ鈴木、意地の“唐川救出弾”「あそこで負けていたら、ユウキは引きずる」

ロッテ・鈴木大地【写真:荒川祐史】
ロッテ・鈴木大地【写真:荒川祐史】

中継ぎ唐川が一挙4失点で逆転された直後の8回2死で右越え同点2号ソロ

■ロッテ 9-9 西武(23日・ZOZOマリン)

 盤石だったセットアッパーがよもやの失点。一時3点リードからの逆転負けを救ったのは、不屈の精神でチームを支えるチームリーダー・鈴木大地の一振りだった。

 1点を追う8回2死。鈴木は左キラー・小川の外角低めスライダーを思い切り引っ張った。今季から新設されたホームランラグーンの右端ギリギリに飛び込む、起死回生の同点2号ソロ。直前には昨年から20試合連続無失点中だった唐川がまさかの4失点で逆転を許していた。「よかったと思います。やっぱ。ユウキ(唐川)が今日は打たれちゃったんですけど、ここまでユウキが本当に頑張ってくれていたので、あそこで負けていたらユウキは引きずると思いますし、そこをなんとか負けを消してあげられたのが、すごいよかったと思います」。開幕ベンチスタートから、レギュラーに返り咲いた頼れるチームリーダーがセットアッパーを救った。

 今季両リーグ最長の5時間21分の死闘。両軍合わせて29安打が飛び出した一戦は、延長12回引き分けに終わった。「いろんな見方がある試合だったと思います。本当に今日はみんなで、総動員で(戦いました)。『勝てなかった』ことは悔しいですけど、逆に『負けなかった』っていう考え方もできる。誰か1人で背負うのではなくて、全員が戦っていくというチームなので、こういう形でやっていけば、今日のような苦しいゲームでも、ちょっとずつ勝てるかなと思います」と前を向いた。

 24日も再び西武戦。この乱打戦を引き分けたことを意味あるものにするために、チームリーダーを含め、チーム全員で昨年リーグ覇者に真っ向勝負を挑む。

(岩国誠 / Makoto Iwakuni)

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