鷹15年ドラ1高橋純、2年ぶり1軍登板 窮地でマウンドに、倉野C「かわいそうなことを…」

ソフトバンク・高橋純平【写真:藤浦一都】
ソフトバンク・高橋純平【写真:藤浦一都】

3点を奪われたが、自身の失点はなしで3回を投げる「2回以降は少し色を出せた」

■楽天 9-0 ソフトバンク(1日・ヤフオクドーム)

 ソフトバンクの2015年のドラフト1位高橋純平投手が、今季初の1軍昇格を果たし、即初登板した。1日、本拠地ヤフオクドームでの楽天戦。7回無死満塁の窮地でマウンドに上がると、走者の生還は許したものの、自身は3イニングを投げて無失点だった。

 出番は厳しい場面で巡ってきた。7回。4番手の加治屋が連打と二塁・三森の失策で無死満塁のピンチを招き、ウィーラーに左前適時打を許すと、ここでスイッチ、2年ぶりの1軍登板は無死満塁のピンチでマウンドに立った。

「ブルペンでは早い段階から動いていましたし、行くかなとは思っていました。さすがに満塁とは思っていなかったですけど、やってやるぞという気持ちでいました」と意気込んで上がったマウンド。いきなり銀次に中前適時打を許し、嶋には押し出しの四球、さらにオコエにも左前適時打を浴びて3点を加えられた。

 ただ、2イニング目となった8回、9回の2イニングは無失点投球。四球と安打で走者は出したが、得点は与えず。球速も常時140キロ台後半をマークし、最速では151キロ。試合後には「真っ直ぐの感じは良かった。変化球はファームの時から課題と思っていましたし、今日もいい球と悪い球がハッキリしていた」と、変化球の精度、コントロールに課題を掲げた。

 昨季は1年間で4度のフォーム変更を行うなど、迷走した1年となったが、今季はキャンプから徐々にフォームも固まり、状態が上向いてきた。ファームでは防御率0.90の好成績を残した。2イニング目からは、それを少し表現でき「2回以降は自分のリズムで投げられました。少しは自分の色が出せたかなとは思います」と振り返っていた。

 試合後、倉野信次投手コーチは無死満塁での登板となったことについて「もっとラクな、回の頭からいかせてあげたかった。どうしてもあの場面になってしまって、かわいそうなことをした。でも、3イニングしっかり投げて助けてくれた」と語り、次回以降もチャンスを与えることを示唆した。

 3球団競合の末にソフトバンクに入団して4年目。苦悩のシーズンを過ごして、ようやく再び手にした1軍の舞台。この日は厳しい場面での登板と、まだエクスキューズはつく。次回の登板に、その成長した姿を見せたいところだ。

(福谷佑介 / Yusuke Fukutani)

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