「いい打ち方をすると、フライが打てる」大谷翔平が復調のキッカケを掴んだ前夜の左飛

ここまでの4安打は全て単打も「勝手に、もうちょっと良くなったら出てくる」

 大谷は2安打を放った試合後、こう振り返った。「初めてフライアウト打って、いい感じの打席だったので、アウトにはなりましたけど、僕の中では今日に繋がるアウトだったかなと思います。調子が良くない時も、良い時も良くなるために試したりする。最終打席はいい感覚のほうに出てくれたので、継続してやってみました」。左飛に倒れた打席で、大谷に芽生えた“いい感覚”。それが、この日の2安打に繋がった。

 決してフライを打ちにいったわけではない。「フライを打ちたいから打ちにいくのではなく、いい打ち方をしていたらフライが打てるということ。それが昨日の最後の打席はできて、それまでの打席ではできてなかったということだけなので。その感覚を打席の中で出していければ、今日のような角度のついた打球、もうちょっと角度のついた打球がどんどん出てくるんじゃないかなと思います」。この日も第1打席の痛烈な中飛に始まり、第2打席は左飛、第4打席も痛烈な左直。凡退の内容も、これまでの4試合と明らかに変わった。

 この日の2安打で、復帰後5試合は21打数4安打0本塁打3打点、打率.190となった。ここまでの4安打は全て単打で、まだ長打は出ていないものの、大谷自身は意に介さない。「今日の打席もあと1ミリ下だったらフェンスを越えていたりとか、1ミリ右だったら間を抜けていたりとか、そういう微妙な中でやっているので。勝手に、もうちょっと良くなったら(長打も)出てくるんじゃないかなと思っているので」と、打撃の状態をさらに上げることに意識を集中させる。

「いきなりよりかは、こうやって少しずつステップしていったほうが、何が良くて何が悪かったかハッキリ分かってくるのでいいんじゃないかなと思います」と大谷。ファンが待ち望んでいる豪快な本塁打。復活の一発が出る日も、そう遠くはなさそうだ。

(Full-Count編集部)

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