打者の総合指標RCから見る貢献度 現在1位は西武山川、ヤクルト山田哲

西武・山川穂高(左)とヤクルト・山田哲人【写真:荒川祐史】
西武・山川穂高(左)とヤクルト・山田哲人【写真:荒川祐史】

打撃面の総合指標を示すRC

 ペナントレースはほぼ3分の1を消化した。この時点で、打者の貢献度をRC(Runs Created)という指標で見てみよう。

 RCは安打、長打、四死球、三振、盗塁、盗塁死、犠打、犠飛、併殺打など打撃面のすべての数字を組み合わせて算出した打撃面の総合指標。得点や打点とほぼ同じ水準になるように調整されている。

○パ・リーグ RC10傑

1 山川穂高(西)33.77(137打数37安15本42点0盗 率.270)
2 レアード(ロ)30.53(133打数41安13本28点0盗 率.308)
3 今宮健太(ソ)29.64(149打数50安8本22点2盗 率.336)
4 茂木栄五郎(楽)29.17(150打数47安4本15点3盗 率.313)
5 浅村栄斗(楽)29.11(144打数42安8本25点0盗 率.292)
6 大田泰示(日)28.48(154打数49安6本24点3盗 率.318)
7 吉田正尚(オ)28.04(129打数35安8本21点3盗 率.271)
8 秋山翔吾(西)26.75(138打数40安5本15点3盗 率.290)
9 西川遥輝(日)25.74(150打数43安2本13点6盗 率.287)
10 森友哉(西)24.71(121打数37安5本28点1盗 率.306)

 昨年3位(125.21)の山川穂高が昨年同様の活躍。日本ハムからロッテに移籍したレアードが2位。昨年は1シーズン通して61.38だったから1.5倍に増加したことになる。昨年パのRC1位は、西武秋山翔吾(127.53)、2位はソフトバンク柳田悠岐(126.52)だったが、柳田は故障で戦線離脱。秋山は昨年に比べればやや成績が落ちている。

 注目すべきは、ソフトバンク今宮、楽天茂木が3位、4位にいること。この2人は今年、打撃が大型化したと言っても良いだろう。

○セ・リーグ RC10傑

1 山田哲人(ヤ)38.92(128打数38安9本27点11盗 率.297)
2 坂本勇人(巨)35.40(146打数51安13本30点1盗 率.349)
3 鈴木誠也(広)34.26(115打数38安11本26点5盗 率.330)
4 丸佳浩(巨)31.38(132打数43安6本21点5盗 率.326)
5 筒香嘉智(De)28.12(123打数38安9本23点0盗 率.309)
6 青木宣親(ヤ)27.16(137打数43安5本12点 1盗 率.314)
7 村上宗隆(ヤ)25.35(129打数31安10本27点2盗 率.240)
8 近本光司(神)24.11(146打数43安4本18点11盗 率.295)
9 糸井嘉男(神)24.07(140打数42安1本11点1盗 率.295)
10 平田良介(中)23.96(135打数41安4本15点1盗 率.304)

 昨年のセのRC1位は3回目のトリプルスリーを記録した山田哲人(134.21)だったが、今季も引き続き首位をキープ。2位には昨年9位(97.67)の巨人坂本勇、3位には昨年4位(111.33)の広島鈴木。続いて4位には昨年2位の丸(124.18)。チームを変わっても貢献度は高い。

 阪神は新人の近本が8位に入りトップ。セで注目は、19歳のヤクルト村上が25.35で7位にランクインしていること。打率は低いが、10本塁打が光っている。

 例年、優勝チームのRC上位打者がMVPに輝いている。まだ序盤戦だが、現在のところ、これらの打者がスタートダッシュに成功したと言えるだろう。

(広尾晃 / Koh Hiroo)

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