オリ後藤、代打で執念の同点打でサヨナラ呼ぶ 「悔しいし、負けたくない」

最後は小田が左前へサヨナラタイムリー「僕も打ちたい、負けたくない」

 ドラフト7位ルーキーの中川が相手守護神に食らいつく姿を見て、「満塁になりそうな雰囲気だった」と集中力を高めた。中川が四球をもぎとり、後藤に最高の場面で機が訪れた。「絶対に打ってやる」。高い集中力を保ったまま打席に入り、一振りに賭した。

 2013年から2017年までは100試合以上に出場していた後藤だったが、若手選手の積極起用などもあり2018年には33試合と大幅に出場試合を減らしていた。「チームが若くなって、同級生や年下が試合に出ている。悔しいし、負けたくない。なんとか同じ舞台で活躍できるように」と言葉に力を込めた。

 後藤の同点打の後は、1番・小田が左前へサヨナラタイムリーで試合を決めた。2人はチームメートから手荒い祝福を受けながら、グラウンドの真ん中で熱い抱擁を交わした。小田も4月7日に左ハムストリングスの筋損傷で登録を抹消され、リハビリを経て19日に再登録されたばかり。「駿太が打ってくれて、素直に嬉しかった。プロに入ってから切磋琢磨してきた。駿太が打ったので、『僕も打ちたい。負けたくない』というそういう色んな感情があって、そこで駿太と目が合って、抱き合っちゃいましたね」と照れ臭そうに笑った。

 中川の四球が駿太の同点打を呼び、駿太の同点打が、小田のサヨナラ打を呼んだ。繋いで繋いでもぎ取った勝利に、「終わるまでなにが起こるかわからない。それを選手たちがやってくれたね」と指揮官もご満悦だった。

(安藤かなみ / Kanami Ando)

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