ハム有原、単独トップ8勝 打線に火つける力投&ガッツポーズ「粘っていけば…」

日本ハム・有原航平【写真:石川加奈子】
日本ハム・有原航平【写真:石川加奈子】

8回7安打3失点で白星、西川は「気迫を感じたし、何とか援護したかった」

■日本ハム 5-4 巨人(交流戦・14日・札幌ドーム)

 日本ハムの有原航平投手が14日、本拠地巨人戦に先発し、8回7安打3失点でハーラーダービー単独トップの8勝目を挙げた。

 序盤のバッテリーミスを乗り越えた。先制点を許したのは3回2死二、三塁で打席に坂本を迎えた場面。カウント1-0からの2球目、内角高め154キロ直球は、外角寄りに構えていた石川亮捕手のミットに触れることなく、佐々木球審のマスクを直撃した。ボールが三塁ベンチ前に転がる間に2者が生還した。

 サインミスかと問われた有原は「ミスであるかに関わらず、あそこに投げたことが悪かったので、しっかり投げられるようにしたいです」と答えた。石川亮は「ちょっとした事故。意思疎通のミスです。でも、そこで気持ちを切り替え、ギアを上げて坂本さんに腕を振って投げてくれました」と直後に坂本勇を左飛に打ち取った右腕に脱帽した。

 続く3回には岡本、大城の連続長短打で1点を失い、中盤まで劣勢の展開でも集中力を切らすことはなかった。「切り替えて粘っていけば、チャンスがあると思っていました」と有原。2-3で迎えた7回1死二塁のピンチでは、亀井、坂本を連続三振に仕留め、ガッツポーズで吠えた。

 この気迫が打線に火をつけた。逆転に成功した7回の突破口をバント安打で開いた西川遥輝外野手が「気迫を感じたし、何とか援護したかった」と言えば、同点打の中田翔内野手は「先に失点してズルズルいきかけるところを亮と2人で粘り強くやっていた。元々球が速いし、投げっぷりが良いけれど、今年はすごく丁寧に投げている」と信頼を口にした。

 前日13日の広島戦は延長12回で投手陣8人をつぎ込んでいただけに「1イニングでも多くと思っていました」と有原は8回までマウンドに立ち続けた。7安打3失点、112球で8勝目をつかむと「点を取ってもらって勝ちをつけてもらっているので」とチームメートに感謝。投打がガッチリと噛み合った逆転勝利となった。

(石川加奈子 / Kanako Ishikawa)

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