ダルビッシュLA凱旋に地元紙辛辣「犯行現場に戻る」 カーショーらは擁護

カブス・ダルビッシュ有【写真:Getty Images】
カブス・ダルビッシュ有【写真:Getty Images】

16日ドジャース戦で17年ワールドシリーズ第7戦以来591日ぶりにLA登板に臨む

■ドジャース – カブス(日本時間16日・ロサンゼルス)

 カブスのダルビッシュ有投手は15日(日本時間16日)、今季3勝目をかけて敵地・ドジャース戦で先発する。同球場では17年11月1日(同2日)のアストロズとのワールドシリーズ第7戦で2回途中5失点を喫して以来の登板。地元紙「オレンジカウンティ・レジスター」は「ユウにブーイング? ダルビッシュが残念なワールドシリーズ後、初めてドジャースタジアムに凱旋」との見出しで特集記事を掲載している。

 ドジャースは17年ワールドシリーズで3勝4敗。第7戦でダルビッシュが第3戦に続いて2回途中で降板したことが響き、あと一歩のところで1988年以来29年ぶりの世界一を逃した。同紙の書き出しは辛辣だった。

「ユウ・ダルビッシュが土曜日の夜、犯行現場に戻る。日本人右腕は、2017年ワールドシリーズ第7戦で最初の打者10人と対戦して5失点し、ドジャースから勝利のチャンスを奪った。あの登板から初めてドジャースタジアムで先発する」

 大一番で背信の投球となった右腕を、“戦犯扱い”した。だが、当時ともに世界一へ戦ったチームメートは印象が違うようだ。

キケ・ヘルナンデス「ユウ・ダルビッシュがワールドシリーズで負けたわけじゃない。ドジャースが負けたんだ」

コディ・ベリンジャー「もちろん、彼はこのような結果になってほしくなかっただろう。でも、誰でも失敗する時はある。ワールドシリーズで負けたのは誰か1人のせいじゃない」

 通算159勝を挙げている絶対エースのクレイトン・カーショーのコメントも紹介。「カーショーはダルビッシュと今でも友人である。彼らは今でもメールで連絡を取り合っていると言った」と記した上で、「ワールドシリーズ敗戦の悪役に相応しいか」との問いかけに対するカーショーの回答を伝えている。

カーショー「そう思う方が受け入れやすいからだろ? だからって、それが正しいわけじゃない。彼なしでは、ワールドシリーズに進出できなかったということを皆忘れてしまっている。ファンたちは、パフォーマンスの悪い選手にブーイングする権利がある。それは間違いないよ。クラブハウスにいて、日々起こっていることを把握していれば、ユウがその時点まで本当に好投していたと分かるし、彼は(地区シリーズの)ダイヤモンドバックス戦と(リーグ優勝決定シリーズの)カブス戦と重要な2試合に登板した。彼なしでは、ワールドシリーズに進出することすらできなかったんだよ。忘れるのが早いのは仕方ない。だけど、僕たちにとって、僕にとって、彼はチームで大きな役割を果たしたんだ。それが僕の考えだよ」

 さらに、同紙はロバーツ監督が「彼がプレーするのを楽しんでいた街のファンたちに、そのように見られることは厳しい。彼はここで本当に良い時もあった。皆、第7戦のことによく言及する。皆にとって残念な結果だった。彼がロサンゼルスでプレーすること、チームとファンたちが大好きだったことを知っている。皆にとって第7戦が上手く行かず、彼にとって少し背負うべきものとなってしまったと思う」と語ったことも紹介している。

 実に591日ぶりのロサンゼルス凱旋登板。雑音を物ともしない好投で、4月27日のダイヤモンドバックス戦以来49日ぶりの勝ち星をつかみたいところだ。

(Full-Count編集部)

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