大谷翔平のファウルボールを譲り合うファンの姿にエ軍OB感銘 「すごくクール」

ファウルボールを放ったエンゼルス・大谷翔平【写真:Getty Images】
ファウルボールを放ったエンゼルス・大谷翔平【写真:Getty Images】

日本ハム時代の大谷ユニを着た地元ファンの青年と少年のやり取りに注目

■エンゼルス 3-1 ブルージェイズ(日本時間19日・トロント)

 エンゼルスの大谷翔平投手は18日(日本時間19日)、敵地ブルージェイズ戦に「3番・DH」でスタメン出場したが、3試合ぶりの無安打に終わった。この日のスタンドでは、大谷の放ったファウルボールを巡って、ファンの間で美しきドラマが誕生。メジャー通算132勝のエンゼルスOBも「これはすごくクールだ!」と感銘を受けていた。

 あわやの打球が美しい物語と変わったのは4回、大谷の第2打席だった。三塁側のスタンドに強烈な当たりのファウルボールが飛び込んだ。

 ロサンゼルスで中継していた地元テレビ局「FOXスポーツ・ウエスト」の名物実況、ビクター・ロハス氏も「打球は客席に飛びました。気をつけて!」と思わず反応。観客に注意喚起するために大声で叫んだ大谷だが、客席では少年が無事回収。満面の笑みでボールを掲げると、スタンドから拍手が沸き起こった。

「打球はあっという間にスタンドに入ってしまいました」と語ったのはグビザ氏。「問題なしでした。ファンはお土産を手にしましたね。これあげるよ、という感じでしょうか」とロハス氏が続けた場面で、少年は近くの座席にいた男性のファンにボールを差し出した。

 ボールを掲げた少年は近くの座席のファンとハイタッチで喜んだが、その中の1人が日本ハムのユニホームを着用した地元ファンの青年だった。

 昨季二刀流センセーションをメジャーで巻き起こした大谷。エンゼルスの公式ショップで大谷グッズは爆発的な売上を記録しているが、敵地トロントのスタンドにも日本ハム時代のユニホーム姿の筋金入りの大谷マニアが応援していたのだった。

「オオタニのユニホームを着ている人にあげようとしていましたね。これはすごくクールだ。日本のファイターズのユニホームでしたよ」

 しみじみと語ったグビザ氏は感銘を受けた様子だった。男性ファンは遠慮。ファウルボールの提供を固辞する奥ゆかしさを見せていたが、地元ファン同士の思いやりがあふれた光景に、エンゼルスOBも心を動かされていた。

(Full-Count編集部)

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