次々台頭の若手投手たち 交流戦Vの鷹、顔ぶれガラリ変化も強かった

ソフトバンクの甲斐野、千賀、大竹(左から)【写真:藤浦一都】
ソフトバンクの甲斐野、千賀、大竹(左から)【写真:藤浦一都】

昨季、今季と交流戦でローテを守ったのは千賀ただ1人

 交流戦で2年ぶり8回目の優勝を果たしたソフトバンク。交流戦3位だった昨季と今季では、戦力がどう入れ替わったのだろうか。大幅な変化が見えた野手陣に続き、今度は投手陣も見てみよう。

【2018年】

○先発
バンデンハーク 3試2勝1敗 20回22三振 率2.70
中田賢一 3試2勝1敗 18.2回20三振 率5.30
石川柊太 3試1勝1敗 18回13三振 率5.00
武田翔太 3試0勝1敗 15回13三振 率5.40
千賀滉大 3試2勝1敗 14.2回17三振 率4.30
摂津正 2試1勝1敗 8.2回8三振 率6.23
岡本健 1試0勝0敗 4回4三振 率0.00

○リリーフ
岡本健 6試1勝0敗0S0H 6.2回4三振 率7.45
加治屋蓮 12試2勝0敗0S7H 12回10三振 率1.50
森唯斗 10試0勝0敗8S0H 10回9三振 率0.90
寺原隼人 8試0勝0敗0S2H 9.2回7三振 率1.86
二保旭 7試0勝0敗0S2H 7.2回4三振 率1.17
モイネロ 8試0勝1敗0S3H 6.1回10三振 率2.84
嘉弥真新也 11試0勝0敗0S5H 5.1回5三振 率0.00

 バンデンハークはまずまずの成績を残していたが、他の先発陣はピリッとしなかった。ベテラン摂津が先発したり、リリーフだった岡本が急遽先発で投げたりと、先発陣はイマイチ。それをカバーしたのが救援陣。サファテからクローザーを引き継いだ森が8セーブ、加治屋、モイネロ、二保、寺原らも活躍。嘉弥真も左キラーとしていい仕事をした。

【2019年】

○先発
大竹耕太郎 3試3勝0敗 21回14三振 率3.43
千賀滉大 3試2勝1敗 19回26三振 率3.32
高橋礼 3試2勝1敗 18回9三振 率2.50
和田毅 3試1勝1敗 15.1回9三振 率4.11
松本裕樹 2試1勝1敗 9回8三振 率4.82
バンデンハーク 1試1勝0敗 5.1回8三振 率5.06
ミランダ 1試0勝0敗 6回4三振 率3.00
二保旭 1試0勝0敗 5.2回0三振 率3.18
スアレス 1試0勝1敗 4回3三振 率6.75

○救援
モイネロ 10試0勝0敗1S8H 10.1回16三振 率2.61
椎野新 7試1勝0敗0S1H 8.2回10三振 率1.04
高橋純平 7試0勝0敗0S0H 8.2回9三振 率2.08
武田翔太 7試0勝0敗0S5H 8回9三振 率1.13
甲斐野央 8試0勝0敗1S2H 7.1回7三振 率1.23
森唯斗 7試0勝0敗6S1H 7回4三振 率2.57
嘉弥真新也 7試0勝0敗1S1H 5回6三振 率1.80
松田遼馬 6試0勝0敗0S0H 4.1回4三振 率10.38
加治屋蓮 1試0勝0敗0S0H 2回3三振 率0.00

 2年連続でローテを守ったのは千賀だけ。大竹、高橋礼と新しい先発投手が安定感のある投球を見せ、ベテランの和田も651日ぶりの1軍勝利を挙げた。バンデンハークは6月4日に今季初登板したが、右肘の故障で再び離脱となった

 今季もリリーフ陣はいい働きをしたが、顔ぶれはかなり変わった。新人の甲斐野がセットアッパー、そして森離脱後は抑えとして活躍。椎野や高橋純といった新戦力も台頭した。クローザーの森は右肩の違和感で登録抹消された。

 投手陣の顔ぶれも昨年と大きく入れ替わっている。だが、顔ぶれが変わっても戦力が落ちないのがソフトバンクの強さの要因。救援投手の人材が豊富なことも強みだといえるだろう。

(広尾晃 / Koh Hiroo)

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