大谷翔平、急逝スカッグスへ捧ぐマルチ二塁打「墓前にチャンピオンリングを」

敵地でのレンジャーズ戦に先発出場したエンゼルス・大谷翔平【写真:AP】
敵地でのレンジャーズ戦に先発出場したエンゼルス・大谷翔平【写真:AP】

日本人初の本塁打競争は選出ならず「僕と言うよりは日本の野球界にとっては大事なこと」

■エンゼルス 6-2 レンジャーズ(日本時間4日・アーリントン)

 エンゼルスの大谷翔平投手は3日(日本時間4日)、敵地レンジャーズ戦に「3番・DH」で2試合ぶりにスタメン出場。6回の第3打席で右中間への痛烈な二塁打を放つと、8回の第4打席では左越え二塁打を放ち、4打数2安打1得点で6-2での勝利に貢献した。今季初の“マルチ二塁打”で今季18度目のマルチ安打を記録。チームは主砲のトラウトが2打席連続本塁打を放つなど2連勝を飾り、貯金1とした。

 右へ左へ大谷らしい当たりを飛ばした。3点リードの6回、フラドの初球ツーシームを捉えて右中間へ。打球速度105マイル(約169キロ)の強烈な二塁打で出塁すると、続くアップトンの左前打で生還した。8回先頭では2番手右腕バルデスから逆方向へ。99マイル(約159キロ)の打球はグングンと伸び、懸命に追う左翼手カルフーンの頭上を越えた。2打席連続の二塁打で今季18度目のマルチ安打をマークした。「ボールの見極めも良かったし、反応も良かったなと思っています。ああいう打球を多く打っていれば、本塁打も増えてくると思っているので、一塁に置いた場面で打てれば1点入る可能性も高いですし、いい傾向かなと思っています」と手応えを口にした。

 この日、大リーグ機構はオールスター戦の前夜祭として8日(同9日)にクリーブランドで開催される本塁打競争に出場する全8選手を発表。日本人初出場の期待が高まっていたが、選出されなかった。「選ばれたら出る、というだけなので。僕と言うよりは日本の野球界にとっては大事なことじゃないかなと思う。そこを出るか出ないかは大事だと思いますし、それで勝つか勝たないかも大事だと思うので。いろんな選手がいる中で出場することは大事かなと思いますけど」と話した。

 主戦左腕スカッグス投手が1日(同2日)に遠征先のテキサス州のホテルで急逝した。試合への臨み方は難しい中、チームは2連勝した。「切り替えろという方が無理だと思うので。それはまぁ無理に盛り上げていけないかなと。まだまだポストシーズンの可能性もありますし、シーズンは待ってくれない。なんとかシーズンが終わった時に墓前にチャンピオンズリングを持っていけたらなと思います」と世界一を誓った。

(Full-Count編集部)

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