大谷出なくてよかった? 壮絶な戦いだったHRダービーに米記者「理由を理解できる」

エンゼルス・大谷翔平【写真:Getty Images】
エンゼルス・大谷翔平【写真:Getty Images】

ゲレーロJr.とピーダーソンの準決勝は2度の延長戦の死闘に

 8日(日本時間9日)にインディアンスの本拠地クリーブランドのプログレッシブ・フィールドで行われた第90回MLBオールスターゲームのホームランダービー。オールスターゲームの前日として行われた“前夜祭”はメッツの新人ピート・アロンソ内野手が、ブルージェイズのブラディミール・ゲレーロJr.内野手との新人対決の決勝を制し、史上3人目となるルーキーでのダービー制覇を達成した。

 次々と豪快な本塁打が飛び交い、大盛り上がりとなった今年のホームランダービー。賞金総額が250万ドル(約2億7500万円)、優勝賞金が100万ドル(約1億1000万円)に跳ね上がったこともあって大きな注目を集めた。ゲレーロJr.が第1ラウンドで1ラウンドあたりの最多本塁打記録を更新する29本塁打を放つなど、歴史に残る大興奮のホームランダービーとなった。

 このホームランダービーで選出選手が決まる前に、期待を寄せられていたのが、エンゼルスの大谷翔平投手だ。6月に月間9本の本塁打を放つなど、5月7日(日本時間8日)のタイガース戦で戦列に復帰してから既に14本塁打を放ち、米メディアやファンからもホームラン競争出場を期待する声が上がっていたが、残念ながら選出されなかった。

 そして迎えたこの日のホームランダービー。準決勝では、ゲレーロJr.とドジャースのピーダーソンが2度の延長戦の末に40本塁打対39本塁打という壮絶な死闘を展開。4分間のあと、ボーナスタイム30秒、さらに1分間の延長戦、そして3スイングずつの再延長戦…。7分から8分近く打ちまくらなければならないこの試合を目の当たりにし、地元紙「ロサンゼルス・タイムズ」のマイク・ディジオバンナ記者は、大谷は出るべきではなかったとの考えを示した。

 ディジオバンナ記者は自身のツイッターで「ホームランダービー参加者が費やすパワーとエネルギーを見ると、エンゼルスが今季このイベントにショウヘイ・オオタニを参加させたくなかった理由が理解できるだろう」と綴った。4分間、球数無制限でフルスイングを繰り返すホームランダービー。ゲレーロJr.とピーダーソンのように決着がつかなければ、延長まで行われる。

 そこに費やされる体力と、かかる肉体的な負荷は相当なものであるのは、この日のダービーを見た人であれば、分かるだろう。現にゲレーロJr.は、22本塁打を放ったとはいえ、決勝での疲労の色は明らかだった。

 まだ右肘手術から投手としては復帰へのリハビリ過程にある大谷。それだけに、相当の負荷がかかるダービーに選出されなかったことを良しとしたディジオバンナ記者。「彼は将来参加し、驚異的なパフォーマンスを見せるだろうが、それはトミー・ジョン手術によるリハビリ中の年ではない」とも記し、右肘が完治した後の、将来的な出場を期待していた。

(Full-Count編集部)

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